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希望の光
「それは・?」
3人が由香里の顔を見つめる。
「この子・・拓さんの鳩の中で、いつも孤独・・自分の存在を主張すればする程、周囲が離れて行く。ほんでも・・この子一生懸命やったんじゃわ・・。この子の頑張りが聞こえて来た」
沢木と、香月が互いに顔を見合った。
沢木が言う。
「由香里ちゃん、ほな・・もしかしたらな、女の子やったとして、この松風号と白虎号は仲良うなれると思うか?」
「・・分からへん。そやきんど、松風号は、静かで優しいおおらかな子。仲良く出来る包容力を持っとる・・うちはそう思う」
香月が愉快に笑った。
「はは・・あはは。沢木さん・・貴方は今日3つの奇跡を起こそうとされている。私も、楽しみになりましたよ。今後が」
何の事か分からず、きょとんとする松本、由香里であったが、階下に降りると、もう京西は郷土料理に舌鼓を打っていた。




