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周囲の変化
由香里は、涙声で、
「じゅんおっちゃんは、自分がやるべき事は全てやった。その上で、今回の結果を重要視していた。もし、これが逆であったなら、或いは同じであったなら、もっと違う選択肢があったかも知れん。きんど、これが2年間のわしがやった全ての結果じゃ。閃竜号は、野生を磨き、輝竜号は競翔鳩としての資質を大きく伸ばした。そやきん、わしには閃竜号を使翔する資格が無い。これで絶ち切れた・・言うて」
松本が・・ぶるぶる震え出した。それは、競翔家としての沢木の凄まじい執念を感じたからであった。それこそ、日頃の彼の言動には無い、命を賭けたような葛藤を感じたからだ。それは、言葉では到底現せる感情では無かった。由香里は何も知らなくて良い・・松本は思った。この娘が、競翔に神・天があるとするならば、当に選ばれたのだと思ったからだ。




