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周囲の変化
「安藤さん、ほなお宅を見て貰えますかいね?」
「あ・・」
安藤が声を上げた。それは、陽光に照らし出された、まさしく、自分がモデルハウス展示場で見た色であったからだ。
「安藤さん、自分の家じゃあ・・ずっと生涯住む所ですきんね。こだわる所は納得出来るまでこだわったらよろしいですわ。その上で、今回のわしのとこの工事、気に入りませんか?」
「あ・・いや。わしが、気に入った通りの色です」
「良かった・・施主さんに納得して貰うんもわし等の重要な役目ですきんね。有難う御座います」
深々と頭を下げる沢木に、安藤は、
「沢木さん・・済まん事でした。お宅の仕事は完璧ですわ。今回の件は納得出来ましたきん・・ほんで、もう一つ願いを聞いてくれますかいね?」
「ええ、何なりと」




