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周囲の変化

 果たして・・そんな二人の前に、午後1時40分、1羽が悠々と帰舎した。


「はは・・見事に期待と予想を裏切られた。この1羽は、1000キロ止まりじゃ。ほんで、香月博士、基礎鳩には向かんですな。優勝をこの鳩は5つも取りましたわ。ははは」


 香月も、改めてこの鳩を触診した。


「成る程・・早熟の血は、シューマン系か・・。良い鳩ですけど」

「確かにええ鳩です。来年、稚内に参加させますか?馴致させるなら、佐々木鳩舎でお引き受けしますきんど」

「いえ、初霜号系統では無く、スプリント号主流系統の交配鳩の1羽にします。ただし、1000キロ戻って来たらの話ですけど」


 二人は笑った。考えが一致したからだ。

 そして、3時前になって1羽。3時過ぎに2羽。3時半になって1羽・・全鳩が帰還した所で香月が、


「良くお考え、訓練法が分かりました。今春の全てを沢木さんにお任せすると共に、この春で引き取ります」

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