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周囲の変化
「やっと、わしは理解しました。わしは、何と愚かな・・」
「いえ・・私が少し悲しいのは、どうして、沢木さんは一歩の所で何時も止まられるのですか?共にやりましょうと、私は申し上げていたつもりです。それが悲しいのです」
香月が二度言った。沢木は、少し空を見上げながら、それには答えず、
「香月博士・・貴方は今日の帰舎タイムをどう予想されとりますか?」
「・・私の予想は、2つあります。一つは午後1時半頃の帰舎・・今1時です。もう一つは・・午後5時頃になるのでは・・と」
沢木が、香月に向き直った。
「香月博士・・今の時間にわしが鳩舎に居ったんで、そう思われたんでしょうな・・一つだけ、貴方のご判断が違うとります」
「・・と、言われますと?」
香月が、少し眼をきょろっとさせた。




