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周囲の変化

「私は、読まんわ・・こなな本」

「まあ、好きにせえ・・はは」


 沢木が苦笑い。そんな事を言いながら、きっと和子は読むのだろう・・知っているからである。由香里が、競翔の世界に足を踏み込み、そこから派生するように様々な出来事が起こっている。又、それまでの縁も繋がりも無かった世界・人物達があたかも一つの歯車であるように回転して行く。由香里を中心とするように・・

 500キロレースは郵政大臣杯。過去全国総合優勝もした、分速の出る放鳩地である。沢木が何故ここを、今春閃竜号参加の非参加したのかは、未だ分からないが、稚内北コース、1400キロ当日帰還、気流・・・大きな着目点がここにある事は間違い無いだろう。

 この日の帰舎は、やはり早かった。今春優勝を既にしている輝竜号。尻上りに調子を上げて来ている。それは、ヤマチューも言っていたように、体から漲るオーラが感じられる。

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