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周囲の変化

 そして、間も無く霧島がT大学を退官。この人も、わずらわしい権力闘争に身も心も疲弊し、純粋に束縛の少ない田舎暮らしに眼を向けた一人だった。その加入は、大きな道の駅構想の、中心人物の一人として、沢木に多大な力を与えて行く。

 甲斐田もこの時、沢木の道の駅について、夫婦でここを訪問し、こう語っている。


「沢木、お前さんの企画力、ほんで並外れた知識、行動力・・地に足をついとるどころか、枯れ行く老人をも原動力にしとる。感服以外のなにものでも無いわ。後は、デイサービスをどう進めるかやのう」

「甲斐田さんとこは、老人施設には未だ進出考えとらんのですかいね?」

「未だ・・先じゃ・・今の世の中はどこか狂うとる。こなん景気がええ時は、どんどん足場を固めるんも戦略よ。ほやきんど、何時かは、何年後か分からんきんど、崩れる。その時代に、どなな足場を持っとるか言うんが、今わしが出来る事」


 沢木は、流石に甲斐田さんじゃあ・・と斜めならずにその経営哲学に賞賛した。甲斐田も同様に・・


「落ち葉販売(実際には葉が落ちる寸前で木から採取する)・・これこそ、この地であればこその画期的なアイデアじゃ。汚染の少ない大地から芽生えた葉には、全国の割烹や、料亭から注文があるじゃろう。億の企画じゃ」

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