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夢に向かい
短く沢木が答える。今でも連合会中では実現等到底不可能な、稚内GNレース1400キロ当日帰舎は、夢の夢であると思っている。それは、競翔をやっているからこそ分かっている現実論だ。ヤマチューは改めて驚いている。しかも、その非現実を肯定するかの如く、磯川、香月の2人が思っているらしいと言う事にも・・
「一方、輝竜号は典型的な長距離鳩・・これ程の鳩を作出しようと思っても得られないような稀有の個体だと感じます。ですが、閃竜号とは全く違います。ただ、当日1400キロを戻れる鳩では無いと思います。今春の仕上りは万全で、管理も非常に行き届いてますね、流石に佐々木鳩舎です。沢木さんがこの2羽を切り離した狙いも分かります。で・・沢木さん、電池はどうお考えですか?」
「電池・・?」
ヤマチューが、何を言っているのかと、唖然とした。機械では無い、生身の鳩である・・




