夢に向かい
当然その言葉には、質問が出る。やっぱり・と言う事は沢木が展開を予想・分析が出来ている事を意味するからだ。
「まあ、待て、待て・・茶位飲ませてくれや」
沢木の言葉に、少し周囲が落ち着いた。
一口飲むと、沢木が熱弁を奮った先刻の事等周知しない彼等である。敏感に沢木の表情を読んだ洋司以外、彼の事等気付く筈も無い。又、沢木にしても、この白城が 競翔家達で満席になっている事位承知で訪問の筈だ。何かを伝える為に沢木はここへ来たのに違い無い・・。洋司もそう思い直した。
「今日はの、殆ど陸伝いに瀬戸内コースよ。海岸沿いに鳩は戻った、そう思う。又直線に近い状態で帯状に。ただ、それだけの事よ・・聞いて見たら何ちゃ無かろうが?ははは」
沢木が笑う。
「いや・・何ちゃ無い言うたってですきんど・・5、6羽については、抜けとる訳じゃきん」
誰かがそう言う。誰が言ったのかは、定かでは無い。
「抜けとる・・言うんは、ダントツでちゅう事じゃわ。時間にして、5、6分違う位何ちゃない。5、6分違うて、分速1500メートル換算で9キロやそこらじゃ。200キロの距離にして誤差、誤差・・」




