夢に向かい
非常に大きいテーマから沢木は話を持って来た。
「・・交配なんちゅうんは、人間言う動物が驕り高ぶった究極の愚。既に自然界の掟を崩しとる訳じゃあ・・話が大きなったきんどの?競翔鳩をたかが100年交配させてそこで何を求めるんか知らんきんど、ただ単なるゲーム見たいな組み合わせと思うたらいかん。飛翔する全ての鳥類に当てはめて見て、競翔鳩言うんは、どう言う個体なんか・・何で数万種類の鳥類が誕生しとんのか、又競翔鳩の帰巣本能が高いんか・・考えたらキリ無かろうが?鳩ちゅうんは、そやきん、有史以来の歴史を見るつもりで眺めて見たら、原始の鳩の祖先がどう言う可能性を持ち、どう生き延びて来たんかが分かるんじゃ。即ち競翔鳩は、ある地域では外敵から身を守る為に、羽色を変化させ、又ある所では小高い山に巣を作る為、副翼の広い個体が多いとか・・適者適存の法則の中で淘汰されて来たんよ。それが、人間の手が入る事によって、帰巣本能の高い個体が優先され、一種独立の形で競翔鳩と言うグループが生まれて来た。馬じゃってそうじゃ。競翔の1番を取るんが優秀とはわしは思わん、今のような順位付けだけのシステムでは矛盾ばっかりよ。話が逸れた・・つまり、ここまで長話になったんは、競翔鳩は、人為的に近親交配を繰り返したり、そこの環境に無い個体を連れてきたりする事によって、偶発的に種を守ろうとする、突然変異を繰り返す・・これからがわしの持論」




