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新しい年に

「いや・・沢木君とは競合せん。そやきんど、何時でも合弁会社なら作る用意はあるで。ほれにうちとこの在庫を置かん商品の廃棄を沢木君は、見込んどるじゃろ?その実・廃棄代だけでも年間数億になる。また、リフォームの廃棄物にしても、その位に当然年間なるじゃろ。抜け目が無いわのう、ほんま沢木君は」


 はは・・

 視点は常に時代を向いている。その陽の方向だけでは無い、陰の方にも向いている。だからこそ、沢木は古材を多用したリフォームを多く手掛けているのである。甲斐田はその方向性を読んだのであった。

 藍川牧場のオープニングセレモニーには、地元県議会議員の出席、甲斐田の挨拶。沢木の運営担当と、既に出来ていた書面の確認をしながら、沢木は言った。


「ああ、例のショッピングモールですが、わしと担当が代わって、桜井と言う者がやりますんで、よろしくです」

「何でや?沢木君の提唱じゃろがい、その案件は」


 甲斐田が顔を上げた。

 沢木は静かな口調で、


「わし、3月一杯でHZKの相談役を退任する事になったんですわ」

「何・・?」


 甲斐田の表情が険しくなった。

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