新しい年に
惜しいのはその椅子に沢木が居ない事である。或いは、社長すら自分と交代しても、大きく業績を伸ばせる企業家であろう・・不明を羽崎に詫びた佐久間であったが、
「いやいや・・沢木君は、HZKの枠には留まらんわ。そないな事は分かってたねん。只、橋本君加入は、当社にとって大きな戦力になると思うた。事実そうや。それだけの学識と見識を持っとる。ただ・・民間と大きなギャップがあったようやな。佐久間、お前はちょっと遠慮し過ぎとんねん、もっと自分がTOP言う自覚を持ってくれ。お前には、全部を受けとめる度量とHZK全体を網羅出きる力量がある。そやよってにわしも、新川はんも、沢木ちゅう男が惜しいんは承知で、HZKを離れるんを覚悟したんや。桜井君の常務推薦案・・流石に承知するんは、難しい。そやけど、実績が全てと言うんなら、ここは、沢木君の推挙に耳を傾けざるを得んやろ。どや・・?」
沈思黙考した佐久間であったが・・
「沢木さんがご自分の首と引換にと言われたのでしたら、もう何も言えないです。でも、やっぱり沢木さんの存在は大きかった・・それをHZKの役員達が言う日は近いでしょうね」
羽崎は頷いた。




