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新しい年に
「そうです・・その血の連環こそ白川博士の偉業だと思います。だからこそ、こう言う血統が生まれたのでしょう。道半ばとは言えども、今血統と名乗れる競翔鳩が居るとするならば、白川系だけでしょう」
「いや・・血統を考えるならば、日本に古くから輸入され改良されてきた、南部、今西、勢山系等が今以て活躍出来て居るのは、その血が言わば極端な自然淘汰から人間的淘汰である競翔の歴史を生き延びて来たからでは無いのか?」
「お義父さんの着眼点は、私及び沢木さんの考えと合致致します」
「・・じゃあ、最初に戻って、勢山系の中でも突然変異的な遺伝子を持って生まれたのが、すずらん号であると?その遺伝子は、すみれ号にも流れているのだと?」
「はい・・。そこから、思考錯誤する沢木さんと、私の行き着く視点の先があるのです。で、無ければ、到底辿り着けない幾つもの仮定が説明出来ないからです。勿論、競翔は科学ではありません。矛盾だらけ、又人間の都合によって考え出され、交配が行なわれて来た世界ですから」
「ずばり聞くよ?二人が辿り着いた共通認識とは?」




