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新しい年に

 確かに評判が評判を生んで、白城は繁盛している。しかし、昼食に出す料理は、実際原価を弾けば、採算のギリギリを少し上回る程度なのだ。それだけ素材にこだわれば、当然仕入れ原価は上がる。又、調理にしても、通常の喫茶店で出すようなインスタント食品を温めるものでは無い。全て手作りであるからだ。

 そんな洋司の少し困った顔に、来店してすぐ沢木は気付いた。


「どなんした?よおちゃん、難しい顔して」

「あ・・じゅんさん、済みません。ちょっと考え事しとったきん」

「言うて見い。相談に乗れる事なら聞くど」


 洋司は、松本が言った事を話した。


「成る程・・総会の弁当か・・ほな、よおちゃんこう言うの、どうぞ?」


 沢木が洋司に耳打ちした。


「ああ!ほれなら・・!」


 沢木が適格なアドバイスを送ったようで、洋司の表情が明るくなった。

 それは、弁当と言う概念で捉えるから、そこから発想が生まれないのだ。

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