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新たな誓い
「あ、親父。今から帰るきんな、何か用事ある?買い物にこれから行くきん」
環が言うと、
「おう・・ほうやのう・・環、お前来週から妻鳥家へ行け・・ええの」
「えっ!来週から?」
突然言われて、戸惑う環。
「ほうや、世間的には、婚約発表じゃ言うたもんの、仮の結婚披露宴したつもりじゃ、わしは。あちらの了解も得とる訳じゃし、お前はもう妻鳥家の嫁じゃ思うて、ちょっと店手伝うたりもせえ、ええの」
「・・・ちょ・・・はい・・」
沢木は、もうそれ以上言わない。環も反論しなかった・・
買い物に行く道中、未優が、
「ああ言うとこが親父なんよなあ・・肝心な事言わんと突然なんやきん」
「ほんでも・・うちは、約束した。例え半年に足りん同居でも・・やっぱり早い方がええわな。ぐずぐずしとったら、日延びする。親父の言葉・・良う分かった」




