由香里立つ!
沢木は、
「まあ、住んどる地元の事、善さんがそなん誉めて貰うた後で言いにくいきんどな・・・この讃岐・・西讃ちゅう土地柄は、確かにブランドの、玉葱、レタス、ナス、きゅうり・・。四季折々の作物が実り、専業農家で食うて行けるとこが多いんよ。そやきんどな、善さん、どなな土地行っても、ええ部分もある半面、土地の人間の悪い部分もあるんよな・・特に、この西讃は、本音で面と向って人に意見をせん。その場は、のらりくらりとええ格好するんよ。そやきんど、自分の家では隣、近所の悪口を言いまくり、自分の意見を人に言わそうとする。わしは、生まれが愛媛県やきん、特にそう言う地元にとっては、当たり前の風潮も、凄い違和感を今でも持っとる。特に、わしは和子と一緒になって、大農家を引き継いだご養子さんじゃきんな、陰で百姓の家の養子が百姓せん・・ちゅう噂を、一杯聞いて来た。一番辛い目さしたんは和子じゃわい。ほんでもな、長い目で見とったら、次の世代は、若いもんは働きに出よる。専業農家には嫁が来ん。段々・・保守的な平和じゃきんこそ、近所同士の愚痴やら悪口も言い合う。専業であるが上の余暇の過ごし方であるとか、そんな事に目を向けんのよ・・そう言う危機感を持って、わしは、農業委託ちゅう形式を提案した。管理が出来ん田んぼを意欲ある者に委託して、過疎地から農業従事者を引っ張って来る計画じゃった。猛反発を最初は受けた。あそこのご養子さんは自分が何も手汚さんと、他人の褌で飯食う事考えよる言うてな・・話が長うなるきんど、堪えてつか、こう言う話が出たついでじゃきん、わしは言わせて貰うきん」




