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由香里立つ!

 由香里が、


「じゅんおっちゃん、鳩小屋久し振りに今朝覗いた。うち、鳩小屋の中で、皆(鳩の事)触った。凄い皆、逞しくなっとった」

「ほうか、よおちゃんのとこの管理は万全じゃ、訓練もしっかり出来とる。春は、本命鳩舎になるわいのう」

「輝竜号・・見違える程体大きいになっとった。半年で凄い変わった」

「おう・・血は正直よ。大きいに伸びるじゃろうのう、春には。由香里ちゃん、何か感じた見たいじゃの?」


 沢木がそう言うと、


「うん・・この子、凛としとって凄い真っ直ぐ。自信が漲っとる」


 善さんが、この由香里の持つ不思議な感性を見た。

 沢木は頷き、善さんと一緒に出かけて行った。

 午前中を喫茶店の手伝いの時間にあてて、午後からは、未優が由香里の家庭教師。未だ由香里が立って歩けるのは、半日程度で腰に負担があるからだ。由香里は日々実生活の中から待ち望んだ健常・と言えば、言葉のご幣が生じるが、中学1年生の夏休み前までの自分の姿を取り戻して行く事になる。

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