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由香里立つ!
「何か・・未だお兄さんちゃ・・とりでええわ、未優ちゃん」
照れながらとりが言う。由香里は鳩の世話をしていたようだ。やはり「眠う・・」と言いながらエレベーターで降りて来る。しかし、その足はしっかりとして・・「由香里ちゃん!」
とりが大きな声を出す。びくっとした様子の由香里。とりの眼からは、大粒の涙が零れていた。重なるのは、由香里と同年齢の、交通事故で亡くした我が妹の姿。
「うわ・・うちこなな姿じゃのに、恥ずかしい・」
パジャマ姿の由香里に、未優は着ていたジャンパーをかけてやった。
未だ開店前の喫茶店。こんなに由香里の手術の成功と、快気を祝する周囲がある。幸せだった。
未だ泣くとりに、
「おめでとう・・環姉ちゃんと幸せになってな、とりさん。うちにとっては、本当のお兄さんと同じになるんやきん、色々相談させてな、これから」
「おう、おう・何でもわしに言うてくれや。そやきんど・・ほんま!良かったの。由香里ちゃん」




