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由香里立つ!

「有難うな、勇君は、わしの・いや、由香里ちゃんの大事な弟じゃきん」

「うん!」


 背丈も伸びて、もう勇君も4年生。この間、淋しくて辛い事もあっただろうが、美里もしょっちゅう顔を見せてくれているようだし、両親も休みが取れれば大阪に来ている。健二の話によれば、大阪に一家引越しの話も具体的に進んでいるようだ・・。

 沢木は、その足で新川の所に寄る。そこへ、偶然佐久間社長と、橋田専務が来ていた。バッドタイミング・・そうは思ったが、挨拶をせぬ訳にはいかない。沢木が挨拶に顔を見せると、


「おう、沢木さん」


 橋田が、この男・・どんな笑顔をするのだろう・・そんな顔で立ち上がった。そして、それには理由があった。

 新川元常務は、新川家具社長を退きはしているが、木工館が出来るまで未だ1年余り掛かる。こうやってほぼ毎日は会社に顔を出している。

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