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由香里立つ!

 少し首を傾げる勇次・・すぐ、


「あ・・ひょっとして沢木のおじさん?」

「は・・よう分かったのう、勇君」


 立ち上がり、勇次の頭を撫でる沢木だった。

 勇次の鋭敏な五感は、益々磨きが掛かり、その気配、小さな動きからもほぼ正確に人を判別出来るのだった。沢木は、由香里の手術が成功し、歩けるようになった事、そしてそのパーティーに来てくれと勇次に言うと、


「勿論行く!僕、由香里姉ちゃんに、これまでの練習の成果見て欲しい」


 飛びあがる程喜ぶ勇次に、優しく沢木は言う。

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