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由香里と勇次
「はは・・覚えて下さって光栄ですわ。香月博士ですよね?貴方は。鎌足さん・・わしは鎌じいと呼んどりました。香月博士は、鎌足さんと交流があり、夜風系に勢山系の交配を勧められたと、先日東予連合会の松本さんに伺った所ですきん」
「ああ・・やっぱりだ。貴方が天才と鎌足さんが言われていた沢木さんだったのですね」
香月の顔が、ぱっと明るくなった。
「博士・・わしなぞ天才じゃ言わんとって下さい。ほんまの天才を前にして恥ずかしいぞな、わはは」
そこへ、新川と川上氏が来た。
「おう、沢木、早速香月はんと話しとんのか。はは・・鬼眼に留まった鳩が居ったか?」
立ち上がり、沢木は一目で初対面であるが、この初老の人物が川上氏と悟った。
「川上さんの本を最近読ませて頂きました。沢木と申します。私は、人生で二度感動した事があります。一つは新川相談役の仕事に対する情熱と妥協を許さないプロに徹する姿勢です」




