由香里立つ!
これは、沢木が橋田に真っ向から喧嘩を仕掛けている。桜井は溜飲が下がる思いで見詰めた。橋田は更に反論する。
「沢木取締役、ご存念は大変立派で同感に値しますが、貴方はご自身で幾つかの事業を展開されていますね、藍川牧場、そして企業コンサルタント・・これらの事業をHZKに統合されるおつもりは?」
所詮お前は外部の人間だ。勝手に自分で事業を展開しながら、HZK本体に口を挟むなとでも言いたいのだろうか、皮肉な言葉が戻って来る。
「ははは・・こりゃあ、可笑しい。HZKの屋台骨を背負う方が、そなな見識の低いご答弁とは・・ええですか?わしは、HZK非常勤取締役兼相談役ちゅう立場ですきんね、その立場でものを言うとります。橋田専務、貴方はこのHZKに招聘され、その蓄積された大学での知識と先見性で、どうこの会社の方向性を打ち出して頂けるのか、その言葉を聞きたいとわしは言うたつもりです。その言葉が、わし個人に向って来る言うんは、あれですかいね、10億の年間ベンチャー起業投資金の半分を、わしが遣うた事に対して、ご不満をお持ちちゅう事ですか?それで、ベンチャー企業の対する稟議は、1回1回役員会に諮るちゅうアイデアも、貴方が出したと見える。違いますか」




