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新たな動き

 正論である。しかし桜井は、


「沢木取締役は、何時だってHZKの利益を優先されて、ありとあらゆる方面に通じられ、高いこれまで評価を受けて居られます。社長・専務のご承認の中でスタートした事業について、橋田さん、貴方がクレームをつけられるのは、いかがなものですか」


 橋田の顔が少し紅潮する。桜井は歯に衣を着せぬ物言いをする。剛直で骨太の人物だが、深く沢木を敬愛していた。


「これは・・言葉が過ぎたかも知れません。クレームをつけた訳では無いが、もう少し言わせて下さい。つまり沢木非常勤取締役は、御自分の地元に、非常に肩入れをされて居られるようだ。他にも、個人的に2つも3つも事業に手を出されている。これは、HZKの中にあって、特別な待遇と私の眼には映ったのでね、桜井取締役」


 それは、上からものを言っているようで、専務は私だ、だから口を挟むなと言っているようにも聞こえた。信一郎が、


「これからは、役員会で承認を取る形にしましょう。で無いと、今のような疑念が生まれかねない」


 それは、この場を収める言葉ではあったが、佐久間は、後で信一郎を社長室に呼んでいた。


「新一郎さん、先程の件ですが・・。役員会で一回一回ベンチャーの承認を決めていたら、とても時間的に無理ですよ」

「あ・・」


 信一郎は、それに気付いた。

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