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新たな動き
少し、佐久間の機嫌が悪そうだ。専門的に大学で教鞭を取ったのだろうが、稟議が上がり、有効と承認済みの物件だ。それも沢木が手掛けたものばかり。他にも金額の大きな物件は色々あると言うのに。
その顔色を読んで、新川元常務が、
「橋田君、その担当である沢木は、今日ここには顔出しとらんけど、これまでも数々のベンチャーを育て、HZKのグループ入りしとる企業も多い。何か、君に引っかかるもんがあるんやったら、先に言うとった方がええで。お互いこれまで信頼の輪を築いてやって来た役員会や。ベンチャーの稟議は、社長・専務が今まで認めて来たんやさかいな」
橋田は、それでは・・と言いながら、
「私も副社長より、HZKの役員にお招き頂きまして、当然ながらHZKの役員達の身上も調査させて頂きました。経営側と言う立場から見ると、それは当然の事ですよね、いかに伸張著しいHZKと言えど、誤った事業に無駄に投資していないかとか、本当にこの事業が成功出きるのかと・・私は既にそう言う立場で、ものを申しております」




