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由香里立つ!

 号泣に近かった。それは、10年近く溜めに溜めて来た、和子の気持ちであった。それは堰を切って一気に噴き出したのだった。


「母さん・・・」


 環が、うっ伏して泣き崩れる母の背中で又泣いた。

 沢木は、善さんと顔を合わす。肉親だからこそ繰り広げられるこの光景。善さんは、驚きはしたが、


「泣きなはれ・・思いっ切り泣いたらえんですわ。親と子。これが出来る位幸せな事無い。感情は爆発させたらええねん。沢木・・あっちで飲もか、女同士話もあるやろ」

「そうするかいね・・」


 沢木と、善さんは隣室洋間に移った。


「とり君が暗い顔しとる言うんは、よおちゃんから聞いとった。こう言う事じゃったんじゃなあ」

「環ちゃんは、大阪で何年も前からわしも知っとる。よう頑張って勉強して、大学行って、明るうて、ほんまにええ娘さんや。HZKがスカウトした位やからな」

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