1179/3046
由香里立つ!
周囲は黙って聞いている。沢木の鬼眼の異名が、伊達では無い事を充分に知るメンバー達だからだ。
「夜風系も近親は続けたきんど、かなり異血も入っとる。ドイツ鳩の血も・・」
「えっ!ドイツ鳩かいの・・知らなんだ・・それは」
西条が言う。
「まあ、鎌足さんは、ああ言う人じゃったきん、法則なんぞ無いんよ。ただ一つの方向だけを見て、徹底して競翔でその血を練り上げて来た。最後は、大型化に向かい、骨格のしっかりしたバランスを重視した。夜風系の話はそれで良かろ?おいやんも飼うとる訳じゃきん・・つまり、鎌足さんの夜風系には、無数の方向性がある。まだまだ改良が出来る言う点に尽きる。これで構わんな、栗田さん」
「・・・・」
栗田は、黙ったままだった。しかし、少し間が開き、
「剣系には、もう改良の余地は・・?」
え・・?沢木を除く全員が声を上げた。これだけ賞賛されている、四国の王者と言われるもう一方の雄が、改良とは?低い声で聞く栗田。




