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由香里立つ!
翌日の夜、合同レースの開函が行なわれた。打刻数は、約100。平日の晩は異常な熱気に包まれていた。
「間に合うた・・」
沢木がどうにか、間に合ったと松本から鳩時計を受け取った。
「仕事師にはきついわいの、平日の晩の開函ちゅうんは」
燧灘競翔連合会からは、10名、打刻数は21、その中の沢木は6つと群を抜いている。余りにも速い帰還の情報が伝わった為、打刻を止めてしまった鳩舎が多いのだが、松本はそれを周囲に叱った。
「賞レースしよるきん、ほなな打刻止めるんばっかり出て来るんじゃわ。10位内で賞状が出る鳩だけが競翔で無かろが、15位でも20位でも100位でもその鳩の状態を測る目安は、なんぼでもあるわ」




