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由香里立つ!

「何驚いとる・・稚内GNレースを当日戻らせる言うとるわしが、700キロレースを6時間程度で戻らせる事が出来んで、何でそなな夢を語れるんぞ。それなりの訓練と、今日は、まさしく想定した天候になった。追い風が吹いた。その気流の中を、数羽は戻った筈じゃ」


 驚いている洋司の所に、一報が入った。


「えっ!ヒデ君のとこ、午後1時前に打刻しとんですか!秀波号!うわ・・ほんまじゃったんじゃね、じゅんさんの帰舎。ええ・・じゅんさんとこ6羽全部昼過ぎに戻っとる言われとります」


 沢木が、洋司の言葉に苦笑している。

 電話を切った洋司・・そわそわすると、


「わし、2階に上がって来ますきん」


 沢木がにやっと笑う。洋司の読みは、確かに外れては居なかった。

 しかし、これ等の鳩とは帰舎コースが違うのは明らかだろう。洋司の鳩は、2時35分に1羽戻って来た。2階に上がって、又降りて、それから又上って・・・。沢木は、既に喫茶店を出ていた。

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