由香里立つ!
「ほれも、ええ事じゃきんど、運動が苦手な奴も居る。何が何でもそっちへ参加せえ言う年齢から順の持ち回り、押し付けちゅうんがおかしいんよ。自主的な活動こそ、本来の青年団の目的じゃろが?わし等は、伝統を今まで守って来たのに、体協に殆ど取って変わられよる」
とりと環の会話は、熱を帯びて来た。
「そこ・・と違うんかいね、親父の言いたい事」
「え?・・」
「何でも法律が出来た、ほやきんスポーツ振興じゃ言うて、頭から地方に持って来て、補助金出すきん、活動せえ、そう言う組織を作れ・・ほなん事は無数にあるじゃろ?生涯学習にしてもそう。こう言う補助金を出すんじゃきん、ちゃんとした活動をしてそれを示せ。ほうで無しに、自主自立による、小さなサークルじゃって構わんので無いん?その活動が有意義と認められるものは、そう言う杓子定規なもんで無く、補助金やか出んかったって構わん。よう頑張ったのうと、表彰の対象になるような、もっと柔軟で温かみのあるもんなら、活動する意欲が出るんと違うんな?親父は、自分達でこの村を守ろう、もっと良うしようちゅうものが生まれて来て、初めて色んなアイデアが出たり、活気が出たりすると考えよるんよ。そやきん、みっちゃん、最初からほなん未知の世界じゃきん言うて尻込みしたら、何も出来んのと違うん?」




