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由香里と勇次

「しょう無いのう・・鬼眼のお前が言うんなら、わしも聞かにゃなるまい」


 松本と、沢木は縁側に座った。

 時間はそう無いと言いながら、沢木は言う。


「手短かに言うわ。鳩がどうのこうのは無いとわしは思うんよ。ただ、翠波号と、天魔号は同系とは言うきんど、全く正反対の性質だったわな」

「確かに・・激しい気性の翠波号と、静かで大人しい天魔号・・その資質を松風号は確かに継いどる」

「おいやん、分かっとるんじゃね。ほな、わしもそれ以上は言わんわ。まして、わしはもう競翔界から引いた身じゃ。そこまで言う言葉は無いきん」

「沢木・・それでも言うて見い。お前は、何が、足らんと思うとるんか」

「そりゃあ、はっきり言うて分からんぞね・・そやきんど、翠波号系と天魔号系では、血の伝承が違うような気がするだけじゃ・・それが何かは、わしにも分からん・・何か足らんような気がする。そやきんど、松風号はええ鳩じゃあ・・由香里ちゃんとこの5羽はほんまにええ鳩じゃ。おおきに、おいやん、礼を言うわ」

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