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 イクちゃんも同様に、


「こんで決定じゃあ・・競翔家として一人前になったら認めて貰えると思いよる、その幼稚な頭こそ由香里ちゃんにはふさわし無い。わしは、一人の男として、正々堂々と交際を申し出る。諦めんわ」

「・・馬鹿たれ・・相手が好きで無いと言うとるとして、ほんでも諦めん言うんがおかしい言うとんじゃ。お前見たいな奴が犯罪犯すんじゃ、イク。ちょっと頭冷やせや」


 議論が噛み合う筈も無し・・大喧嘩は、すぐに若手連中に伝わった・・が、それが、由香里が原因である事を知るのは、ヤマチューだけであった。

 ヤマチューが、ヒデ君を呼んでいる。


「とうとうやったか・・ほなんなるとは思うとった。イクは、わしには挑んで来ん。きんどヒデは真正面からぶつかって来るきん、話も出来る。ちょっとのう・・言いた無いきんど・・イクは、最近おかしいど・・病気ちゃうか・・」


 所謂恋の病と言うものか・・真面目だからこそ、先行してしまうその心・・・恋愛とは方程式では無い。一方的な思い入れでも無い。もっと心の奥底からの崇高なものであるのだが・・

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