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転換
「わしもじゃ。あなん、真っ直ぐで正直な男は、滅多に居らん。信じとるきん」
ところが・・この話は、意外な所で騒ぎになった。
大声で騒いだ女の子が助けを求めた現場で、通報を受けて駆け付けた警官が、血の痕跡を見つけ、鑑識が呼ばれ、傷害事件として調査が開始され、すぐ暴走族黒閻魔の特攻隊4人が検挙、その証言により、ヤマチューの乗った車の特徴が判明し、警察に呼ばれたのであった。
リウマチで、動く事が出来ないヤマチューの母親に代わって、沢木が警察に・・
「済みませんでした、わしんとこの社員ですきん、ご迷惑を」
署長の田中は、にこにこしながら、
「いやあ・・今回の件は、女の子を助ける為に山下が入った事・・幸いにして被害届も出とらん事ですきん、不問ですわ。そやきんど、刃物沙汰は看過出来ない。4人には厳重注意をして帰らせたとこですわ」
沢木は、ほっとした顔になる。
署長が、




