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秘めた才能

「沢木さん!」「じゅんさん!」


 声が掛かる。温和な顔で、にこにこしながら沢木は応対する。将とは動ぜず、凛として泰然自若して四方を見据えるのみ・・人は、自分がその中で何をやったら良いのか、それを知る。その事によって強固な人間関係が出来上がり、組織が立ち、人材が伸びて行くのである。それをしない組織は、解体し、滅する。

 君臨し、ワンマンな会社は一時的に伸びるかも知れない。それは、即断即決を是とし、淀んだ階級組織にならないからだが、一端判断を誤るとあっと言う間に消滅する。又、2代目になって、消える所も多い。組織が、自浄能力を発揮していないからに尽きるのである。

 ヤマチューが、洋司に言っている。


「洋司さん・・わし、ほんまに沢木社長に拾うて貰うて良かったですわ。どなな大企業、どなな立派な会社に入ったとしても、味わえんかった思います。社長は、個人ちゅう有り方を教えてくれとる気がするんですわ。わし等が動き易いように、ちゃんと道開けてくれとる。そやきん、自分の能力を、3人のコーディネーターが最大限に発揮出来るんじゃと思いますわ。わしは、よう社長に怒られとりますきんど、仕事に対する読みや、取組みに対しての気構えが全く違うんです」

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