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秘めた才能

 参加羽数は、957羽。今までに無い大きな参加数であった。燧灘競翔連合会は実にスムーズな合併をしたものだ。御破算になった、幾つかの四国競翔連合会内の合併話の中で、そう言った声が聞こえる。山部の理事長選出馬を阻止せんと、色々な動きも活発化していると聞く。沢木は長谷川に耳打ちした。長谷川にとっては、沢木は絶対的な師匠。その期待を受けて彼も行動する。山部は、既に強力な秘書を手に入れたのである。


「明日は、ええ天気げなね!」


 滑川に出発するのは、今晩8時、9時のフェリーに乗り、そのまま走り深夜に到着。3時間後、放鳩と言う、やはり鳩にとっては、移動するだけで過酷なものである。このシステムは変えねばならない・・沢木の考えである。何の為の競翔なのか・・根本とは何か・・動物の命を守らずして、そこに何があると言うのか・・陸続きの本州にあっても同じ事。この時代の四国では顕著な問題提起であった。沢木は、500キロレース以降の持ち寄りを2日目前と提案し、この後改善されて行く。そして、その結果として帰還率の向上と、分速記録が変化してくる。枝葉を論じる前に、大きな変革をまず・・沢木は、確実にそれをやり遂げる為に、まず行動出来る大きな組織を作ったのである。次第に、沢木の志向するものが明らかになって来る・・

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