秘めた才能
「毒を持って、毒を制す。確かに協調性と言う点については、わしもあかんとは思う。そやきんど、その知識、判断力には優れたもんがある。言うたら、これから山部さん、協会の理事長選にも出るんじゃきん、そう言う席に連れて行ったら、頼もしい戦力になるで。教育部の部長と言う役を与えたら、持論の展開だけでは人はついて来ん。こう言う人物は、上に持っていって人を使う術を身につけさす事じゃあ、大化けするかも知れんで、彼は」
「ほほう・・それが、沢木流の人材活用術かいの、あのヤマチューを育てよんと一緒かいの?」
松本がにこりとしながら言うと、
「人間ちゃな、追い込まれたら、知恵絞るんよ。そこから産まれるパワーは、無視出来ん。ヤマチューもおいやん・・ここだけの話・・この男も大化けするかも知れん」
山部も松本も、長谷川の教育部長の推挙を了承した。事実長谷川は、既に沢木とのこの前のやりとりの中で、猛烈に今勉強していた。こう言う自分で考えろ、行動せよと言う沢木流の人材活用術・・それは、大きな連合会のレベルアップにも繋がっているのだった。そして、その根は、確実に成長して行っている。
晴れた日になった。青い空・・白い雲・・500キロレースの持ち寄り日。




