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由香里と勇次

 八重子が頭を下げるが、


「あ・いやいや、ほなん事何ちゃない。たまたま知り合いやっただけの話やきんの」

「じゅんおっちゃん、見て!鳩」


 由香里に促されて、沢木が2階に。見るなり沢木が言う。


「おう・・ええ鳩小屋じゃ。大工が建てたんかいな・・ほう、ええ造りじゃし、構造も大したもんじゃ」


 インテリアコーディネーターとしての眼からも、元競翔家の眼からしても、由香里の鳩舎は理想の建造であったらしい。そして、外から鳩を見る。じっと凝視するその眼は、八重子、由香里が聞いた通り鋭い一点を見つめるようなものであった。

 そして・・


「ほう・・これは粒が揃うとる・・見事に勢山系の血が出とるわい・・由香里ちゃん、中に入って触るで、かまわんか?」

「うん!勿論じゃ、触って!」

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