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秘めた才能
「お前・・5羽全部そのタイムか?」
「ほうよ・・10分とは違わん」
「ついにベールを脱いだか・・超スピード系が」
「ほななん・・実距離380キロ・・想定範囲の中じゃきんな。おいやん、どななんよ、ひつこう聞くきんどな」
松本が笑った。
「そこまでのスピードは持っとらん、うちんく(家)は、松竜号が8時45分じゃ。聞いた話では、わしんとこがダントツのトップじゃ言うて聞いとる」
「・・ 意外じゃのう・・おいやんとこの実距離は、395キロ、ほのタイムなら、どっかで分岐したんじゃの・・力は逼迫しとる。これまでの帰舎時間から割り出しても・・おいやん、うちんく(家)は8時28分、30分、31分、32分、35分じゃ。松竜号とは、鳩舎到達まで実距離で、2~3キロ離れとる。言いとうは無いきんど、吹田200キロレースの影響じゃのう・・わし、これでどうにか、使翔するスタートに立てたわ、おおきに。決して能力に大きな差は無いと感じた」
沢木が帰って行った後、ぶるぶると松本は震え、呟いた。




