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由香里と勇次

「ふふ・・そなん事無いですきんど、まあ、上がってつか、お茶でも容れるきん」

「あ・・わし、今から松山行くんじゃ。これ、渡しとこ思うてな」


 沢木が、差し出したのは1メートルを超えるような鰆であった。


「まあ!、見事な鰆じゃねえ」

「昨日、枡網に入ったんを貰うたんじゃ。わしもこなな大きなんは、家では捌き切らん。八重ちゃん、今日水曜日じゃきん、料理教室の日じゃったろ?良かったら、使うて貰うたらええし、自分とこで食べて貰うてもええしな」

「何時も、有難う御座います。前はあなん来られよったのに、さっぱり顔もみせられんし、私等も心配しとったんですよ。ほんでも、この前ちゃんとお礼も出来とらんかったし、それに、よおちゃん又釣りやりたい言うてます。じゅんさん、又機会があったら、誘うてやって下さい」

「ほほ・・よおちゃん又釣り再開するんじゃの・・勿論じゃ。声掛けさせて貰うわ。ほな・・」


 沢木が帰ろうとするのを、八重子が止めた。

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