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秘めた才能

「いやいや・・ほなん事は良う分かっとるんです。磯川君も天才競翔家じゃ。充分過ぎる位分かっとります。香月博士には、わしの言いたい事は理解されとる筈ですわ。何故なら、さっきの大別こそ、競翔鳩の3つのタイプの分類。つまり、4系統の香月系への道じゃろうきん。その、臨床実験ちゅうたら、又動物愛護協会からなんやら煩い事じゃきんど、委託競翔してデータを集めとる訳じゃきんね。紫竜号が、もし四国で使翔されとったら、わしが言う稚内GNレースの当日帰りは可能じゃったかも知れん。そう言う事を言うとんのです」


 ふぅ・・香月は少し溜息をついた。この眼前の沢木には、どんな事も隠せない・・香月は自分を一番理解出来る人物に、今巡り合っている。その心の内面まで、ぐっとこの時沢木は迫って来たのである。


「沢木さん・・貴方の狙い・・分かりました。既に交配から、奇跡の出現まで、全てシュミレーションの中で至って居られたのですね?そして、その血はやはりすずらん号。このDNAこそ、気流に乗ると言う誰もが考えもしなかった、稚内GNレース、海上翔破、そして当日帰還・・その実距離は、最短1550キロ・・そう見ているのですね?」

「そこまで・・香月博士も知って居られた。わし以外に、こなな事を考える者は居らんと思いよったです。ほんでも、到達されとったんですな。なら、村岡鉱山跡地こそ、紫竜号、黒竜号にとっての南コース最短距離になる。違った意味での今度は陸風じゃあ」

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