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第8話

〜第8話〜




「う〜ん、よく寝ました」

「初日から授業さぼっていいのかよ……」

「たまにはいいじゃないですか♪」


初日からさぼることが、たまにになるのかは甚だ疑問ではあるが。余計なことを言うのはあえてやめておこう。

時刻は現在午後4時ちょっと前。当然、すべての授業はすでに終了していて今は放課後真っ只中だ。

遠くのほうで部活の喧騒が聞こえてくる。


「こんなに気持ちいと病みつきになりそうですね〜」


不吉なことを言うのはやめて欲しいものだ。自分の隣で授業をさぼったこいつが寝ているのを見て身震いする。

毎度そんなことを続けてみろ。いつかはばれて大変なことになるのが目に見えている。


主に俺が!!


もちろんこれから授業にちゃんと出るという選択肢はなしだ。ある程度はさぼらないと俺のエネルギーは枯渇してしまうんだ。


「そんなに疲れてたのか?」


心なしか転校生の顔色がよくなってるような気がしなくもない。


「さっきも言っいいましたけど、新しい環境というのは無駄に疲れるもの何です」


たとえ自分が気づいていなくてもと、転校生は付け足す。

まぁ、わからなくもないけどな。確かに新学期の開始のときとかやたらと疲れてたような気がする。

勢いあまって、次の日に寝過ごしてさぼってしまったのは内緒だ。


「さて、教室に戻りましょうか」


どこまでも自由な転校生だ。このままだと本当にこの場所でこれからもさぼりそうな勢いだよ。別の場所探そうか……。


「早く来ないと置いていきますよ?」

「別に待ってくれと頼んだ覚えはないぞ」

「つれないこと言わないでくださいよ」


人に授業中に寝るなとか言っておきながら、自分は初日からさぼる。まったくといっていいほどこいつの性格が読めない。


やれやれ。


なんとなくだがこれから先、こんな風にこの転校生に振り回されそうな気がするよ。勘弁してもらいたいものだ。




 放課後の校内には生徒はほとんど残ってはいなかった。ほとんどの生徒は部活に行くか帰宅している時間だしそれも当然だろう。

もっとも、今の状況は俺にとっては幸い以外のなにもでもない。こんな光景を誰かに見られた日には明日から学校にこれなくなっちまうからな。


「水野さん」


なんだ?


「私のことは百合でいいいですから」


は?


「ですからこれからは百合って呼んでくださいと言ってるんです」


臆面もなくそういう百合の言葉の意図を読み取ることは、今回もまたできなかった。というか話が唐突すぎるだろう。


「お隣の席同士なんですし、何よりほら、一緒に授業をサボった仲じゃないですか♪」


一緒にとか言うな。お前が勝手にサボったんだろう。俺は一緒にサボる気などなかった。


「既成事実って便利な言葉ですよね〜」


殴っていいか?


「冗談ですよ♪まぁ、いいじゃないですか。細かいことは気にせずに♪」


ものすごく気にしなければいけないことのような気がするのは俺だけだろうか?女子を名前で呼ぶってのは、結構すごいことだと思うんだが。

特にこの年頃の奴は過敏に反応するからな。相手がこいつならなおさらだ。


「それに………」

「何か言ったか?」

「いえ、何でもありません」


笑顔でそう答えるが、確かに一瞬何か強い気配を感じた。それにという言葉の後に言った何かにあわせるように。

それは目の前の女子から感じられるものとはまったく不釣合いのもの。いうなれば殺気のような……


なんてな。少し警戒しすぎてそう感じただけだろう。何で転校生に殺気を向けられなければならんのだ。七倉のやろうじゃあるまいし。

そんなのは、明日から百合と呼んだときに受けるクラスの男子からのものだけで十分だ。


「どうかしましたか?」

「いや、変わった奴だと思っていただけだ」

「それ、褒めてます?」

「微妙なラインだな」


なんにしても、悪い気はしないさ。友人が増えるのはいいことだし、転校早々に人気者と仲良くなれたのだ。

授業中に起こされるのは勘弁したいものだけどさ。


明日から大変そうだな。



うにゃ〜進まない〜なぜだ〜 

はい、8話アップです。本当進んでませんが、

何度も言うのですが、長い目で見てください。

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