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雑記帳  作者: curuss


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36/37

誰にでも星空は瞬く

※ 『化物語』のネタバレを含む


 きっかけは『化物語』でした。

 紆余曲折あってヒロインは、主人公を天体観測に連れ出します。

 しかし、その移動方法というのが――


 父親に車を用意させ、あまつさえ運転手まで!


 というもの。

 主人公もヒロインも高校生で免許はないし、御都合的に天体観測できる裏山があるとか避けた結果だろうし、ヒロインの特異さも際立たせたかったのだと思いますが――


 うーん?

1 都会の星は数えられる


 よく星の数ほどなんていいますが、夏場の星なんて数え切れます。

 だいたい三つかそこいらでしょうか?

 うち二つは金星と火星な気がするので、恒星という括りでは一つかもしれません。

 冬場になって、やっとオリオン座が確認できるぐらい?

 ……マジなんです! 都内ってそうだから!

 「今日は何とか流星群が~」なんて日には、毎回夜空を眺めますが――


 まあ、流星程度の光量で見えるわけもなし(苦笑)


 よくよく考えると、人生で一度も流れ星を見た覚えがありません。

 人生の99.9%は都内ですから、当たり前といったら当たり前ですけど。

 子供の頃に田舎へ行ったり、林間学校や臨海学校で星空を見たはずですが、全く記憶に残ってませんし。

 ……当時は、それが貴重な体験であると理解してなかったんですね。


 なので逆説的に『化物語』での手順は納得です。

「どこかの地方都市のような舞台設定で、なぜか天体観測できる裏山があります? それって御都合過ぎない?」

 と思ってしまうからです。



2 では、どれくらいの距離をヒロイン父は運転したのか?


 もしくは、都内から最短距離の天体観測スポットはどこか?

 調べて気づいたのですが――


 天体観測スポットすら調べず、星が見えない


 と嘆いていたのです! なんたる不遜!

 さらに――


 あったよ近場に! それも都内!(not八丈島)


 奥多摩湖まで行けば天体観測できるそうです!


 ……うん? 奥多摩って結構遠くね?

 全員に分かりやすいように新宿~奥多摩と考えて――


 車でも高速使って片道1時間44分! 下だと2時間45分!


 タクシー料金に換算すると22,340円!


 なるほど。これは高校生に解決できる距離ではなさそうですし、ヒロインの選択もやむなし?

 ちなみに熱血青春で自転車とか考えたら――


 片道6時間20分! むりぽ!


 それにドライブ好きでも、往復3時間からは大変に感じます。

 つまり、上道使って――高速料金往復4400円で、ぎりぎりレジャーの範疇。

 ちなみに初見の下道往復5時間コースとか、ほぼ労働も同然です。



3 だが、私は諦めない


 高校生主人公が、誰にでもできる手段で、意中の女の子へ――


「今夜星を見に行こう!」


 と誘う。

 これこそ王道の青春物語だと思います!

 それじゃ『君の知らない物語』?

 いや、だからこそ誰の心をも打つ名曲なのでは!?


 というわけで、ここからは作戦を考えます! 今回の本題、これ!

 多数派へ訴えかけるべく、出発地点を『新宿駅』。目的地を『奥多摩湖バス停』としますが、思考の流れも書き記しますので、各地域用にアレンジしてみてください。



4 高校生なら電車一択


 高校生といったら電車でしょう!

 実は新宿から奥多摩まではJRで――


 片道 1,280円 所要時間 1時間43分


 と、意外なほどに近くて安かったりします!

 まず閃いたのが――


 23時ごろ着な終電で奥多摩駅へ。

 奥多摩湖までは散歩気分で歩き。

 始発の朝5時まで天体観測祭り!


 ……かなーりハードスケジュール?

 暇と体力を持て余してる男子大学生じゃないんだからさぁ。女の子とデートにはNGすぎない?

 それに奥多摩駅とか、駅前にコンビニすら怪しいんやぞ?


 ちなみに奥多摩のバンガローは、二人用の最安値が一日4000円でした。

 ……交通費込みで下手なラブホテルより安い!?

 まあ鍵の借り出しとかで、もっと早い時間に現着しなきゃだったり、4000円で借りれるのは箱だけで寝具別とかありますが……まあ選択肢には入る?

 でも、高校生向けではないよな(苦笑)

 一応、『カップル向け天体観測激安ツアー・一泊二日二名で一万円以下』のアイデアとして置いておきます。



5 深夜に移動できればなぁ


 一時間ぐらい天体観測して、ささっと帰れれば問題ない訳です。

 つまり、夜中の1~3時ごろに電車が動いていれば――


 うん? 年末年始って各種交通機関が24時間営業じゃないか?


 適当に青梅線沿いの神社で二年参り。

 その後は奥多摩で天体観測。

 明け方には御来光も拝む。


 ……アリでは?

 やや活動時間が長くて気になるけど、イベントとして考えたら許せる範囲じゃ?


 が、作者の調査能力では青梅線の年末年始ダイヤをサルベージできず。

 どうやら奥多摩近辺までは、年末年始の24時間運行はしていない? 助けて鉄っちゃん!


 でも、別地域のパターンへ応用できそうなので、ご参考までに。



6 一体いつから――深夜にしか天体観測できないと錯覚していた?


 しばらく計画は、最適解がないと死蔵されていました。

 でも、天啓が!


 あれ? 星空って何時から見えるんだ?


 逆に考えるんだ、ジョナサン!

 終電で着かなくても、いいさって!


 そう、逆に終電で帰れば!


 奥多摩発の終電は23時!

 つまり、逆算すれば天体観測を一時間で切り上げたとしても――


 21時に奥多摩駅へ着いていれば可能!


 でも、21時30分~22時30分の空を観測となるけど、見えるのか? 星は?


 もっとも遅い日没は7/9近辺で19時ちょうど。

 日没後30分は残照で明るいといいます。

 つまり、さらに30分のマージンを考えても――


 実は20時から確実に星空が見える?


 また日没の早い12/1近辺だと16時30分ぐらいなので――


 最速で17時30分から!?


 そして今回は『高校生の能力で』という縛りなので、終電前提はよくないかもです。

 むしろ解散時間を日付変更される前とかに配慮?



7 高校生向け日帰り天体観測のしおり


15:40 新宿駅集合or到着

    トイレタイム(←女子エスコートの鉄則。さりげなく必ず勧めよ)

    駅弁購入推奨もちろんコンビニやマックでもよい


16:19 新宿から中央特快 -1280円


16:57 立川着

    ぎりぎりトイレタイム可能

    ここでは崎陽軒のシュウマイ弁当購入可


17:03 青梅線へ乗り換え


    この30分は頑張れ。トークで何とかする必要あり


17:36 青梅着


17:39 奥多摩行きへ乗り換え

    車内食事のチャンス。ここからは飲食が許されている模様

    ……食事は間が持つ万能解なんやで?


18:15 奥多摩着

    トイレタイム推奨、しばらくない、時間ないのに留意


18:20 奥多摩湖経由バスへ(土日休は18:40) -360円


18:35 奥多摩湖バス停着


 観測時間102分(バス停からの移動時間込み)


 滞在時間から考えて、あらかじめトイレの位置をググっておくのが吉


20:17 終バス(逃すと30分歩き&終電コース!) -360円


20:32 奥多摩駅着


20:42 奥多摩発、青梅行き乗車 -1280円


21:22 青梅着

 直通

22:34 新宿

    一人当たり  合計3280円+飲食費



 解散時間が22時34分なら、まあ及第点ではないでしょうか?

 ……大学生以上は、飲みへ展開するとか、もう歩けないから何処かで休んでいこうかとかお好きに。

 ただ、肝心の観測タイムが18時35分からなので、わりと冬季限定化です。

 具体的には少なくとも日没が17時30分以前――つまりは10月17日~1月19日となります。

 そして月齢や流星群の予定を考えると――


 2020年12月04~17日 ふたご座流星群


 が狙いどころでしょうか?

 特に12月14日は月齢が0――つまり完全に月が欠けて光らないので、天体観測には打って付けといいます。

(11、12、13も週末で動きやすい……かな?)



8 物語への落とし込み


 憧れのヒロインが、車も持っていて、イケメソで、なぜか仲の良い、ちょっとだけ年上の男にとられちゃいそうだ!

 助けてドラえもん!

 まったくのび太君はしょうがないなぁ――


 じゃ、この魂の譲渡証明書にサインを。さすれば知恵を授け、助力も承ろう。


 てな感じで、主人公と知恵者、友達の鉄っちゃんとかで大騒ぎな王道青春。オチもライバルじみた奴は、ヒロインの従兄をやろうか考えたのですが……


 なんだかアイデア先行しすぎ?


 それに女の子をデートに誘い、その道中の男の子の葛藤や苦労――


 いけるか、それ!?

 個人的には好きなんだけど、ウケるかは疑問だなぁ。


 でも、このまま没では惜しかったりも。

 そんな流れで版権フリープロット?として公開に踏み切りました。



9 まとめ


 星空を貴方の脳裏へと描く文才は、私に無いかもしれません。

 でも、この文章を読めば貴方の心で――


 もう星空が広がっているはず。


 この最も星空が遠い国であろうと、ほんの少し踏み出すだけで、誰にでも星空は瞬くのですから。



注意)

 天体観測ガチ勢がいるようなスポットなので、荒らさないように気を付けましょう。

 グーグルマップを見た限り民家などもあるようで、観光スポット気分で大騒ぎはNGと思われます。

 まだ実走してないので、成功は確約されていません。実施する場合は、それを踏まえて自己責任で。

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