咳をしても一人
山頭火と間違われがちですが、放哉です。放哉の代表作ともいうべき自由律俳句ですね。
常々、染みる名句と思っていたのですが、体調を崩し寝込んでしまった時――
寝込んでも一人
と自嘲気味に口ずさんだり?(苦笑)
さすが名作! 凡人が本歌取りしても色褪せない!
だが、まてよ? これって……汎用性が高過ぎないか?
もう強すぎて御目出度いことでも通じてしまいそうです!
笑っても一人
給料あがっても一人
ボーナス出ても一人
クリスマスも一人
年末も一人
正月も一人
嗚呼、どれでも寂しい!
え? 段々と意味が変わってきた? 非リアの恨み言になってる? まあ、その傾向はあるやも(苦笑) ちなみに――
死ぬ時も一人
転んでも一人
などでは、寂しいを通り越して『達観』や『悟り』方向へ舵を切った感が。「作風変わっとるやん。別物やんけ」とツッコまれそう。
意外と難しいな、自由律俳句!(当然)
というか入れる言葉によっては、成立しなかったりします。例えば凄く楽しそうになってきたのが、コレ。
グルメしても一人
これではゴローちゃんです! 寂しさは維持されたままでも、ほんのりと楽しそう! というか自分から出向いているので、どちらかというと山頭火よりに!?
他にも――
会話しても一人
パッと見では成立しそうな字面に見えて、ちょっと駄目でしょう。一人で会話してたら危ない人です。
……逆に電話やメール、LINEだと現代的な寂しさを表現できる?
他にも――
デートしても一人
結婚しても一人
家族いても一人
OK、待て。話し合おう。それが成立したら、寂しいを通り越して悲しすぎるだろ! それなら孤独の方がマシだ! みたいな現代の闇パターンも?
また、『なろう』らしい感じだと――
投稿しても一人
でしょうか?
※ 句の解説
せっかく作品を投稿したのに、自分以外の誰も見てない。読んでくれてない。
アクセス数とユニーク数はゼロ。もちろんブックマーク数と総合評価ポイントも皆無。当然にコメントなんて貰えるわけもない。
この広大なインターネットに生み落とされた我が子は、ただ虚しく終わる。
悲しくて寂しい。鬱だ死のう。
………………ぐぇ。
誰よりも自分にクリティカルヒット!
というか本歌取りばっかしてないで、少しは自分オリジナルを!
例え『なんちゃって自由律俳句』になろうとも、それが創作者の正しい姿勢ではなかろうか!
よし、素直に今の心情を、簡潔に表現すると――
新年一発目が、これだ
………………お粗末様でした!