自動運転についての考察(笑)
ここ最近、AIの技術革新で色々と話題に事欠かない状況に。
ざっと調べた感じでは、定説である二千四十五年の技術特異点は不可避に思えます。
技術特異点とは、人間並みか人間以上の知能を持つAI誕生を指すのですが……二千四十五年かどうかはともかく、今世紀中なのは確実です。
さらにいうのであれば、今世紀中に完全自立型アンドロイドまで到達すると思います。
人間サイズで、手足を持ち、言語を解し、話すことも可能、搭載するかは不明ですが自己進化すらできる、ほぼ完全な形での超人ロボット――文字通りの意味で人を超えたの意味――です。
色々と思うことも多いですし、細かなことだと――
ここ数年にAIとかコンピューターとか――全ての科学用語を使った創作は、あり得ない速度で陳腐化する。
でしょうか?(泣)
もう、ちょっと昔の『ソ連』がでてくるSF並に古臭いものとなるでしょう。
だって登場人物の奴ら、まったくAIを使わないんですもの!
テンプレートなAI搭載マスコットロボットと一緒に育つ子供……あれですら、ちょっと技術レベルが低いとかいわれそうです。
ただ、まあ……無能な作者には、明確な未来予想なんて出来ない訳ですが(苦笑)
しかし、もっと近視的未来なら予想は可能かもしれなく、ぶっちゃけると今回のテーマである『クルマの自動運転』を妄想してみることに。
まず最初に考えたのが――
通勤・通学に自動タクシーを使えるようになるのでは?
です!(苦笑)
これが実現したら、毎日が凄く楽になりますし!
2chなどでは「タクシードライバーが既得権利守るのに自動タクシーを反対し、成立は遅れる」なんて予想を拝見しましたが……作者は全く逆に思えました。
それは「べつにタクシー会社は、タクシードライバー全員をリストラしても困らない。どころか従業員のロボット化を嫌がる会社は存在しない」からです。
つまり、なんだかスラング的ですが「俺は嫌な思いしないから」だったり?(苦笑)
この予想は、タクシー料金を激変させます。
ネットをざっと調べたところ、タクシー料金の七割はタクシードライバーさんが、残り三割をタクシー会社が取っています。
これは即ち――
自動タクシーの場合、現在の七割引でも商売が成り立つ
と言い換えれます!
会社側は従業員用のコストもカットできますから、おそらくは四分の一ぐらいまで可能?
こんなのは誰かが始めたら雪崩をうってブームになるでしょうから、タクシードライバーさんは廃業の可能性が高い?
技術特異点の起きる二千四十五年どころか……日本政府が完全自動運転の成立を目指す二千二十年には、相当な苦境に立たされるかも?
少なくとも完全なアンドロイドが完成すれば、確実に終わります。そしてそれは今世紀中だったり?
まあ、これは一つの予想としておくことにして……無人タクシーによる通勤・通学は、現実的に思えてきました!
思うにこんな形でしょうか?
まず朝七時ちょっと前に、スマホをポチー。
これだけでタクシー会社のネットワークに連絡がいき、近くにいた空車のタクシーが玄関の前まで迎えにきます。
迎車料金はかからないはずです。なぜなら競争は苛烈になるでしょうし、迎車料金とるより、気軽に利用させた方が儲かるからです。
そして五分もかからず到着、すぐに乗り込んで出発。
……雨で憂鬱とかともサヨナラ!
軽く調べたところ、日本のサラリーマンの平均通勤時間は五十八分とのこと。なので約五十分近くタクシーに乗ることになります。
しかし、おそらくタクシーには、それなりのモニターとネット環境なんかがあるでしょう。
この五十分はソファーに座りながら、朝のメールチェックしたり、テレビでニュースを確認したり、軽くネットサーフィンなどもできます。
独身であれば、前日にコンビニで買い求めたパンとジュースで朝食を採りながらなんてのも許されるでしょう。
そりゃ五十分は大変ですが、それでも現行の――
駅まで歩きや自転車、バス。
駅に着いたら電車に揺られ。
下手したら乗り換え。
都内なら最寄り駅の電車から、より近くへ行く為に地下鉄へ。
さらにそこから、少なくとも歩いて数分。
なんてのより、遥かにマシです!
で、話を妄想に戻せば、八時前に会社の目の前に到着! あとは歩いて一分も掛からない!
となるでしょう。
帰りも帰りで夜の七時くらいに――八時十七時定時の二時間残業を想定――タイムカード押す前後にスマホをポチー。これだけで会社の目の前にタクシー到着!
でなくとも、飲む方は赤提灯へ寄り道してからとか、独身なら飲食店で晩飯を済まし、駅前のタクシー乗り場のを確保でも良いでしょう。
……もしかしたら『帰宅途中のタクシー飲み』なんてのが定番になったり?
やはり朝と同じ環境でしょうから、テレビを観たり、インターネットを使ったりはできます。
……『艦これ』みたいな、盆栽テイストのブラウザーゲーが流行るかも?
また、テレビの視聴率も盛り返すかもしれません。作者が思うに、社会人が忙し過ぎてテレビが観れないのも、いまの衰退の一因でしょうし。
で、帰宅は早いと夜の八時ぐらいになります。
しかし、いまと違うのは仕事で上がってしまったテンションを下げたり、一休みするのは、帰宅のタクシー内で終了しているということです!
明日のことを考えて十二時には寝るとしても、最大で四時間も使えるのは大きいような?
うーん?
考えれば考えるほど、この自動タクシー通勤はアリ! ……というか、もの凄く魅力的に感じます!
しかし、本当に料金七十五パーセントオフで成立するのでしょうか?
サンプルとして輝けるサラリーマンの星、野原ひろしで考えてみました。
……実際、野原ひろしってスーパーエリートなんですけどね。
wikiを見た範囲では、自宅は埼玉県春日部市、会社は東京都霞ヶ関とありました。
……住所は中央区日本橋らしいけど……よく判らないな、これじゃ。霞ヶ関じゃないの?(苦笑)
とにかく春日部~霞ヶ関として色々な数値を算出です。
また特にランドマークは利用せず、駅と駅で考えましたが、距離的に誤差といえると思います。
これまたネットで調べてみたところ、春日部~霞ヶ関は約七十分で電車賃は八百円となるそうです。
七十分は平均より長いほうですが、まあ、あり得る範囲。
つまり――
春日部~霞ヶ関がタクシーで三千二百円以下だったら、この自動タクシー通勤が成立しま……す?
なんだか暗雲が立ち込めてきました。
もしかして……無理?
めげずにタクシー料金をネットで調べてみると、春日部~霞ヶ関だと――
一万二千八百八十円!
四分の一にしても三千二百二十円で、片道二千四百二十円の予算オーバーです!
さすがに、これほどの贅沢を認める会社は少ないでしょうし、差額分を自己負担としても、スーパーエリート野原ひろしでも難しいでしょう。父ちゃんローンの厳しい二児のパパですし。
さすがに越県タクシー通勤は無謀?
地味な話ですが、これからはあまりに遠くに家を買うと、絶対に自動タクシー通勤はできない瑕疵があるようです。
では、通勤時間は掛かるが、実際の距離は短い場合――最寄り駅が遠く、バスなどが必要な場合はどうでしょう?
都内でファミリー層に人気などの条件で色々と考え……吉祥寺と三鷹の真ん中――どちらが最寄り駅ともいえない――辺りを想定してみます。
軽く地図をみたところ『ジブリ美術館』が近い条件だったので、ランドマークとして利用させてもらいましょう。
同じく会社は霞ヶ関として――
家~三鷹までバス(五分の距離。歩くと十五分)
三鷹~新宿を中央線
新宿~霞ヶ関を東京メトロ
なんてサンプルイメージです。似たようなパターンの方は、意外といらっしゃるのではないでしょうか?
ちなみにこれの交通費は六百十円となります。
そして問題のジブリ美術館~霞ヶ関のタクシー料金は――
七千三十円!
四分の一にしても千七百五十七円で、片道千百四十七円の不足です!
一ヶ月二十日、往復で五万六千六百八十円の自腹はきつい! 正直、無理!
・結論
自動タクシーが普及しても、毎日の通勤の足としては利用できない。残念!
しかし、色々と計算しているうちに、面白い発見もありました。
自動タクシーが当たり前になると、バスという概念が不用になることです。
これは考えるとすぐに判ります。
都内だとバス料金は、ほとんどが二百円強です。
そして自動タクシーが現行の二十五パーセントで済むのですから――現在の料金で八百強の距離に同等となります。
実はコレ、ほとんどのバス路線で始発から終点までより長い!
つまり、どのバス停からどこへ行こうとしても、確実に自動タクシーの方が安い!
そしてシステム的に『スマホをポチー』で玄関前へ来て、どこの駅だろうが病院だろうが、好きな場所へ送ってくれるのですから……まるで勝負になりません!
……お隣の中国では超巨大なバスを作るつもりらしいですが、それって時代に逆行してないかなぁ?
まあ、そもそもバスにカテゴライズするべきなのか謎ですが。
ちなみに都内のタクシー料金は初乗り七百三十円の二キロまでですから、四分の一すると約百八十二円です。
ちょっとした距離では、タクシーを使うのが当たり前になるかも?
そしてちょっとした距離でいうのなら、児童の通学とかどうでしょう?
毎朝のようにお迎えバスが巡回し、奥様方が代わりばんこに色々しているみたいですが……自動タクシーだと話は変わります!
家の目の前までタクシーがきて、幼稚園や学校の車止めまで送り届ければ、途中で変質者に襲われる危険性はゼロ!
……往復で一日三百六十四円かかるのがネック?
まずは裕福な層だけかな?
さらにレンタカーなども、ガラリと用法が変わります。
というか……タクシーとレンタカー会社の垣根が、非常に曖昧となるはずです。
普段はタクシーとして走り回らせておいて、レンタカーとして呼ばれた時だけ、レンタカーとして扱えばいいんですから。
……トヨタ辺りは、日本全国のタクシー事業やレンタカー事業を一手に牛耳るかも?
とにかく「今日はあちこちへ移動するから、思い切ってレンタカーを借りよう!」なんてのが、非常に気楽になります。
まず、借りに行かなくてもよい!
やはりワンパターンですが『スマホをポチー』で玄関の前に!
当然ですが、返しに行かなくてもOK! 勝手に帰還してくれます!
そして免許がいらない!
だって勝手に動いてくれるんだもん!
レンタカー業界にとって、驚天動地な出来事のはずです。いままではどうあがいても、顧客は免許を持っている人だけ。
これからはお金さえもっていれば、誰だって潜在的にお客様です! これは大革命!
……ただレンタカー料金における人件費の比率は低そうなので、それほど安くはならないかも。
回転率が上がることで低価格化は見込めると思いますが。
そしてマイカーを持つというのが、非常に奇特な行動となるでしょう。
だって車を使いたかったら、レンタルすれば良いんですから。
いまですら半日借りても普通自動車なら五千円程度。それが毎週でも二万円程度です。
車の維持を考えたら……残念ながら毎月の駐車場料金にすら足りない可能性あります(泣)
それどころか――
「自分で運転したいとか、ワガママ。社会の害悪。老害」
ぐらいは言われるようになるかも?
自動運転クルマが主流になったら、ヒューマンエラーを起こす人間の運転手は邪魔なだけですし。
「レジャーとして運転したいのなら、レーシング場へ行け」
がコモンセンスになる可能性すらあります。というか、非常にあり得そう。
個人的に作者は車の運転が好きなので、非常に悲しい予想です。
また物流にも新しい動きが?
無人タクシーが可能なら、無人配送だって可能なんです!
通販で何かを買ったとします。
その品物は手近な集積場へ、ほぼ全自動無人で送られ、その通知はやはりスマホへ送られます。
受け取り側は、受け取れるタイミングになったら――例えば帰宅したとか――やはり『スマホをポチー』して送るように指示します。
数分待っていたら、あら不思議。家の目の前に無人宅配便の車が到着!
もちろん荷台には注文した商品が!
あとはスマホをいじって鍵代わりのコードを入力、ロックの外れた荷台から回収するだけです!
仕事を終えた自動宅配便は、また無人の集積場へと勝手に戻っていきます。
……少しご都合過ぎるかな?
システム構築はできそうだけど、数を捌くのが大変な気も?(苦笑)
でもコンビニのルート配送とかなら、実現できそうな?
そして止めなのが――
自動運転の実用化を、日本政府ですら二千二十年と考えていること!
あと四年ですよ?
非常に遅い予想で考えても、あと十年もすれば……万人が実用化を疑わないレベルに到達するでしょう!
うーん、ごいすー(苦笑)
しかし、これだけ激動の時代ですら、自動タクシー通勤は無理なのかぁ……。
誰か頭のよい偉い人が、何か名案を閃いてくれないかな?
などと思っていたら、悲しい事実に思い当たりました。
でも技術特異点後に――二千四十五年に、通勤の必要がある人ってどれだけいる?
というアレ!(泣)
人類総失業時代へ突入したら、通勤なんて……スーパートップエリートにしか出来ないことになるんです!
………………どっとはらい。




