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巻ノ四十八 続・深い意味もない話

作者は今イライラしている。


「いや、だからどうしたんだよ」

「oh~japanse現代病デスネ~」


ちなみに作者は、グリーン先生の台詞を打つのもめんどくさくてイライラしている。


「でもミス・グリーンは主人公ですのよ」

「分かってるからめんどくさくても書いてんじゃないかしら」

「なるほど」


とかいう会話文を書くのも面倒で――以下略。


「じゃあ何で書いてるんですの?」

「なんかこう…憂さ晴らしだろ」


ヴェルカラのくせに鋭い。


「くせにってなんだよ!」


ああウザイ。


「メンドクサイ奴ね」


その言葉、全員に打ち返してやる。


「……」


ガチャ。

マリーベルは無言でロケットランチャーを構えた。さすがにたじろぐ作者。しかし静かに怒りを滲ませるマリーベル様は止まらない。



ドガァアアアアアアアアアアアアアアアン……………‥‥ン



こうして、この物語は終了した。


「ってさすがにそれはマズイんじゃありませんの!?」

「まずいわね」


当たり前のように頷いたマリーベルが指を鳴らした。すると一瞬で元通りの空間に戻っている。

特に驚いた風もないさすがな顔ぶれである。


しかし作者は思う。なんてことだ。これじゃかまだ続きを書かなければいけないじゃないかと。

メンドクサイ。困った。ああ、助けて作者2ぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。


作者1が絶叫すると、空の彼方でなにかが光った。

作者1は両手を握りしめる。――作者2よ。どうか続きを書いてくれ。


「ギョーザは放置しすぎると、中の肉が腐って食べると食あたりを起こすんだってええええええええええええええええええええええええええ」


パパーン。空から降ってきた作者2が、見事なウルトラCで顔面から着地した。

どくどくと血を流しながら立ち上がる作者2。元々悲惨な顔面が、さらにグッチャグチャになっている。これはあれだ、顔だけに自主規制をかけてもらおう。


「じ、自主規制一名お願いシマース…」


すると間違えてマイクに自主規制がかかってしまった。しかも全身だ。これでは、マイク自体が卑猥な存在ということになってしまう。

まあ、そんなん面倒なので今さらやり直す気もないのだが。


「ち、ちょっと待つタイよ!これじゃあ、全国の健全な少年美少女に合わせる顔がないたいね!!」

「何気に少女だけ『美』をつけたわね」

「あ~も~いいじゃねーかそのまんまで。一々うっせぇ男だな」


こうして、マイクに自主規制がかかったまんま物語は動き出した。


――親譲りの花粉症と鼻の粘膜の弱さで、子供の時から損ばかりしている。


「いやいや何ですのコレ」

「あれだよ、今作者は花粉症が酷いらしい」


小学校の時のあだ名が『鼻ミズマン』『鼻クソマン』『鼻デカマン』などなど、みんな鼻がついている。なんと哀れなことだろう。


「だから今日は、みなさんにも日頃私が味わっている花粉症の世界を体験してもらいま~す」

作者2が、唐突にパチンと指を鳴らすと、辺りに凄まじい量の花粉が俟った。


「な、何タイね~!?」

「花粉らしいわよ」


もくもくと黄色の粉塵が晴れていく。そして次の瞬間…


「は、ははははははははははははははははははくしょっっっんんんんんんんんんんどばっべしんぽじうむぎちゃくぱーせんとおおおおおおおおおおッ!?」


――何故かマイクだけが花粉症になっていた。


「………」

「ああああああああああああっ!!目がぁ、目がかゆくて堪らないたいねえええええっくしょん!!はだみずもどまらないだいね」

「………」


…さすがに哀れになってきた。

全身ぺけぺけのモザイクをかけられたうえ、花粉症で目と鼻と喉がやられてすごいことになっている。


すると、そんなHISANなマイクは突然身体を痙攣させると、口から今までの思ひ出を吐き出した。


壬申の乱では仲間に股間を握られた。応仁の乱ではみんなで股間を握った。天草の一揆では股間を武器にした。桜田門外の変では籠の中の井伊さんと一緒に股間を握った。


めくるめく思い出のスライドショーを一同はとても可哀そうなものを見るかのような目で見つめた。

マイクはこんなにも1人で多くの悲しみを背負ってきたのだ。


「うう…えっく……えっく」


1人マイクだけが悲しそうに嗚咽を漏らしている。

するとふいにマリーベルが空を見上げた。何かに気づいた様子だ。グリーン先生が師匠の顔で笑みを浮かべる。


「oh~気付きマシタカ?さすが私の弟子デスネぇ……」

「ミス・グリーンも気づいてたのね。さすがだわ」


美女2人(グリーン先生が美女なのかは作者にも分からないが)が怪しいほほ笑みを交わすのを眺めながら、ヴェルカラがハミルトンににじりよる。…なんか卑猥だ。事実ヴェルカラの右手はハミルトンのケツを触ろうと宙を彷徨っている。


「で、ミス・グリーンたちは何に気づいたんだと思う?」

「さぁ分かりませんわ」


と言った瞬間。ハミルトンが油断した隙をついて、ヴェルカラの瞳が光る。


「もらったぁぁああああああ」


ヴェルカラの右手が目にも止まらぬ速さで、ハミルトンのケツに接近する。しかしハミルトンも負けていない。


「ふっ。甘いですわ」


愛らしくほほ笑んだハミルトンの片手には、コラーゲンが握られている。え?どういう意味かって?知るかそんなもん。

とりあえずハミルトンはそのコラーゲンをヴェルカラにぶつけた。刹那。ヴェルカラの全身が激しく輝き――。


「お、俺の肌がぷりぷりだぜ!」


だからなんなんだ。

マイクと作者は遠い目になったが、特に誰もつっこまなかった。

ヴェルカラはうっとりと自分のお肌を堪能している。マリーベルが髪をかきあげながら呆れた表情になった。


「私はたんに、急に作者1が帰ってきたって事に気づいただけよ」

「私もデ~ス。それにしても、作者2の登場はセドリネ並みデスネェ…」

「誰かしら?それ?」

「oh~マリーベルにもfogetされるとは……なんともアワレですねぇ」


所でグリーン先生はセドリネとの接触はなかったはずだが、なぜ知っているのだろうか?

ちなみにセドリネとは、禿げで水虫で台本な伯爵である。気になる人は2章のどっかを参照。作者も覚えてない。

まぁその話はおいておこう。結局ヴェルカラはどうなったのか。

しばらくは自分のお肌に夢中だったヴェルカラだが、すぐに物足りなくなった。彼はいつだって、新しい刺激を求めているのだ。

なのでハミルトンの方を向き、警戒するハミルトンを見て涎を垂らす――以下自重。

そして耳まで裂けるように…なんてケチなことは言わず、ぐるっと一周した口角が頭の後ろで繋がり、がぽっと頭が開閉するくらいにニヤリと笑ってみせた。これにはさすがのグリーン先生も渋い顔だ。


「なんてことデショウ!コレは怪談デスネ!ノーマルな怪談デスネ!」

「………………それに問題があるたいか?」

「そんなものはmeny menyデスヨ。このstoryはフツウとdefarentなthingだけをとり得にして、なんとかやっているのデ~ス。こんなフツウの怪談を出してしまったら、おっとっとっとっとっとっとっとっとっとっとっとっとっとっとと言う間に打ち切りデス!」

「おいどんが思うに、どこも普通じゃないと思うたいよ……………」


可哀そうなマイクが遠い目でカラ笑いをするのを尻目にもせず、グリーン先生は嘆いている。そしてヴェルカラは片手にカルシウムを握りしめて、ハミルトンに投げつけた!

ばぁあーーん。っとシンバルっぽい音がして、ハミルトンが乳白色の空気に包まれる。それを見ていたマリーベルが、右手の指を鳴らした。もちろんマリーベル様の指は鳴らしたくらいじゃ太くならない。まぁ自分の意思で身体を変形させることは可能だが。


「な、なんてことだ。俺はハミルトンを筋骨隆々にしてやろうとしたのに、マリーベルに干渉されて俺にはどーなるのか分からなくなっちまった!!」

「御都合発現ありがとうたいよ」

「私の可愛いハミルトンを、あのお父様好みになんかしてやるはずがないでしょう」


マリーベルは ヴェルカラを見下して鼻で笑った。最初は悔しそうだったヴェルカラだが、ふいに目尻をとろんとさせる。


「マリーベルも……………いいな」


全員(作者も含めて)固まった。これはどう考えても、『ドガガガガガガガガ』とか『でべちゃぁああああ』とか、そういう効果音が発生する空気だったからだ。しかし、いつまでたってもそんな音はしてこない。見ればマリーベルは平然とした様子だ。再び鼻で笑っている。


「そんなこと当たり前でしょう。私はこれまで70億回告白されて、90億回結婚を申し込まれて、島と国と大陸と惑星と銀河をプレゼントされているのよ?」


なるほど。マリーベル様にとっては自分を『いいな』とか言われるくらい、なんてことはない日常の出来事だったらしい。

で?結局はハミルトンはどうなったのか?一同は気になって、そちらの方を見て見た。


「な、なんなんですの!これ!」

「「「「「ぉぉぉおおおおおおおおお」」」」」


どこからか称賛の声が響く。いつの間にかハミルトンは、もはや下半身を隠しているのかも微妙のメイド服を着て、全身レースに覆われたような格好に大変身を遂げていたのだ!

ちなみに、ココクリにしては驚き度の低い変身ぶりである。まぁあれだ。サービスシーンだからって、いつも驚くような服装になるわけではない。ようは読者の人々にサービスが行きとどいて入れはいいのだから。・・・ということはココクリは第三次産業だな。と1人納得する作者。

まぁハミルトンはあっという間に囲まれて、みんなに写真を撮られている。


「ところで、おいどんはなんだか疲れてきたたいよ」

「そうね。今回の話は正直何もおこってないから面倒よね」

「oh~youたちはそんなことをsayしてもokなんデスカ?」

「でも面倒なのは本当たいよ」


確かに、作者は特に何も起こらな今回の話が、激しく面倒になっていた。

序盤にも書いたが、なんかイライラしてきた。というか腹が減った。アイスが食べたい。

なら、どうするのか?そんなのこれまでのココクリを読んできた人になら察しが付くだろう。


「チョコレートは直訳すると『苦い水』って意味なのよぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


佐藤先生の絶叫が…悲しく響いた。


「…………これで本当にいいたいか?」

「知らないわよ」


作者も知らない。


ちゃんちゃん。

アイス食べます。

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