巻ノ四十二 主人公は誰だ!part3 完結編。伝説の『バラ色の純愛』
まぁ良く分からないが、とりあえず一名が棄権した。
現状を確認しよう(作者1はなぜか毎回確認をする)
現在のメンバー。ハミルトン、アルフォンソ、ヴェルカラ、グリーン先生、エルモ、ユージン。
「かなり引きずった割に全然人数減らないわね……」
マリーベル様のお言葉も最もである。みんなして大空を見上げてみた。天空の得点板の『マイク』の欄には赤字でデカデカと×がついている。だがそれでも後6人もいる。
マリーベルは思案気に虚空をみつめた。さすがに美人さんはそんな様も絵になる。エルモは鼻血を出して吹っ飛んだ。飛び出した鼻血が『ドキドキ』の文字を作る。
「ゴールデンミラクル、マジックすーぱードリームフューチャー、アイデンティティーグローバル化社会の部落差別はダメ・絶対☆」
ふいにマリーベルが叫んだ。痛い割に長い。長い割に恥ずかしげもなく言いきる。
「oh!beautiful personがヤルとなんでもwonderfulデスね!」
「おい。ヤルとかカタカナで書くと卑猥だろムラムラするだろ俺も男なのさ。てめぇ女も頂けるようになった俺様にパックンチョされたいのか☆」
「私にそんなことを言うとは……worldもchangeしたものですね……youは私を誰だとthingしているのデスか」
「ま、まさかお前は……!」
「そう………………私こそが北朝鮮で拉致されたchildrenを股間にwithしたズラだけでhelpした、伝説の美少女特攻隊、次席のクローバーハート…私をなめると、アウチですよ……」
「なめてぇえええええええええええええええええええええ」
おそらく、なめるの意味が違う。
そんなアホな会話と、本気で顔を真っ赤にしているユージンを華麗にスルーして、マリーベル様はニヤリと笑った。
先ほどの可哀そうな呪文の魔法が発動した。呪文の前半は日曜朝の幼児向けアニメなのに、出てきたのは500兆を超す銃器諸々だ。ウィンチェスター家もビックリ。
そしてそれが一斉に、それぞれの参加者に向けられる。
「エ、エルモモルットモリモリ精力モリモリ!(なぜそんなものを僕たちに向けるの!)」
「うむ。黒光りした鉄の滑らかな光沢…確かな質感……これはこれでイイ!」
舌だしで(下だしではない)グッジョブポーズなアルフォンソに、500兆の銃口が火を噴いた。
アルフォンソは、星になった。
「あまりのも人数が多くて中々終わらなくて、作者も(私が)イライラしてきたのよね。速く終わらせるために、ここで審査を入れるわ」
「エ、エルモルロリモリロリコンモリモリーン…(今、私がって言ったよね…)」
ズデゥデゥデゥデゥデゥゥゥウウウウウヲォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ。
エルモは、とても風通しが良くなって風に吹かれて豆腐屋ジョニーした。ちなみに作者は豆腐屋と聞くと某イニシャルがDなアニメを思い出す。(誰か分かるかな…)
「あと4人♪」
楽しげなマリーベルの言葉に、誰もがアガサ・クリスティーの名作を思い出した。もうすぐ誰もいなくなる…気がする。
「おーい。なんか変なもの落ちてるんだけどなんだコレ」
空気を読めない(何気に比喩だね、直喩だね)ヴェルカラが、何かを摘まみあげてみせた。
それは手の平に乗るほどのサイズで、何やら泥だらけで擦り切れた羽のようなものがついている。
「ご、500兆の銃口……」
知らん間に、ユージンも☆になった☆(←読みにくいな…)
「にしてもアイツ全然喋ってねぇのに哀れだな」
ヴェルカラに哀れまれるとは、中々つわものである。――気づけば残り、3名!
マリーベル様はサブマシンガンを肩に背負い、つまらなそうにあくびをした。
「まぁいいわね。それじゃあこれからじゃんけん大会を始めるわよ」
「「「……」」」
誰もが、今じゃんけん大会の途中であったことを忘れていた。
ヴェルカラは、一人右手をチョキにして、開いたり閉じたりしだした。
「…………………なんかチョキって、卑猥だな…ムフ」
ズヂュヂュヂュフハウワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア。
せっかくここまで生き残ったヴェルカラもあえなく星の仲間入りをした。(作者がだんだん面倒になってきたからである)
「き、気付けばわたくしとミスグリーンの2人ですわね」
「oh!ハミタンは今回初台詞デスね~」
「………むしろ安心していますわ。というか、あんな発言をしていたミスグリーンが生き残っている意味が分かりませんわ」
もっともである。
ミスグリーンは不敵に微笑んだ。
「A secret makes a woman――」
「それは一回聞いたわよ」
ガチャ。
ズジャギャガヤアシfハpスイァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
なんかこれまでで一番凄まじい轟音がした。……しかし。
「なッ!」
驚愕の声をあげたのはマリーベルの方だった。
「ふっ。わたしをこんなチャチな鉄くずでdie出来るとthinkしたらnonoデスよ……」
なんとグリーン先生は、自分の周りにシールドを展開して生き残ったのだ!彼女の周りには大小さまざまな銃弾が転がっている。
どこか山の向こうから足音が近づいてきて、
「結局ミスグリーンは理科と英語どっちの先生なのぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
と佐藤先生が絶叫しながら走り去っていった。
誰もつっこまなかった。
マリーベルは全部マルッとポンと無視して、グリーン先生を睨みながら後退した。
「ま、まさか……あなたは……」
グリーン先生がふっと笑った。その瞬間、彼女の周りのオーラが爆発して、突風が吹きすさぶ。
……それは人がPKと呼ぶ力だった。
そしてグリーン先生は、淫らに服から肩を露出させる。
「このモンドコロがeyesにinしないのデスかぁ」
そこには、桜の刺青的なものが彫り込まれていた。
瀕死のヴェルカラがピクピクしながら右手を上げる。
「そ、それは…紋所ちが――うっ」
やっぱり駄目なようだ。てか死んでないのかよ。でもそんなに死なれても作者が困る。なにせすでに主人公が死んでいる。
まぁ、あれだ。マリーベルはグリーン先生を真剣な眼差しで見つめている。
「………あなたが例の…………パン工場で製品に混入した段ボールを、股間に付けたあんこだけで取り出したっていう」
もはや全裸の意味はないだろう。…いや、全裸ではないのだが……。まぁなんでもいいか。
「そう…先ほどわたしは美少女特攻隊の次席、クローバーハートとsayしましたが、それはlieです。realなわたしは、美少女特攻隊総帥のコードネーム『バラ色の純愛』です」
ずどぉおおん。とグリーン先生の背後にオーラが立ち上った。
マリーベルは、くっと悔しげに唇を噛み締め、背中を向けてしまった。
「………………『バラ色の純愛』あなたに勝てる人はこの場にはいないわ。今回の戦いはあなたの勝ちよ」
「oh?それはイガイですね……てっきりyouはわたしに向かってくるとthinkしてイマシタが?」
「今回だけよ。しっかり万全の態勢を整えて、その時にあんたを打ちのめしてやるわ!!」
「ふっ。いいでしょう。youngなyouのチョウセンを、わたしはいつだって受けマスよ……」
そうして二人はなぜか堅い握手を交わした。ちなみに握手は英語でシェイクハンドという。ハンドをシェイクするとは、なかなかエグイ光景である。面白いのでいつか試してみようと、マリーベルは密かに思った。
「by the way結局、誰がこのstoryの主人公になるのデスか?」
「とりあえず、次回からあなたよ、ミスグリーン」
「oh!それはとってもwonderful!今から一杯いきマスか?」
「いいわね。あなたとは一回ちゃんと話してみたかったの。ぜひあなたのPKについて教えて頂戴」
「okでは、駅前の居酒屋を襲撃にgoデス!」
こうしてPKをつかえる最強な二人は、肩を組んで爆笑しながら駅前に歩いていったのだった。
後には、支えを失ったように地上に散乱した500兆の銃器と、穴だらけてグチョグチョの人間。そしてなぜか無傷なハミルトンだけが残された。
ひくっと、ハミルトンは喉を引きつらせる。
「結局……じゃんけんしてないんですのぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「その前に周り助けなさいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
また山の方から走ってきた佐藤先生が叫びながら去って行ったが、やはり誰にもつっこんでもらえないのだった。
ミ「これから主人公にbecomeします、アン・グリーンです。これからどうぞヨロシコです」
マ「……なかなか普通のギャグをかますわね……」
ミ「わたしはなんでもイケますよ♪」
マ「………なにか卑猥な気配を感じたわ…。ところで、あの『あんこ』の話は結局どういうことなの?」
ミ「oh!わたしの武勇伝をlistenしたいのデスかぁ?いいでしょう……。あの日はとてもhotなdayでした。私はvery暑くて、思わず服を脱ぎ捨てたのデス。そしてtoo hotで、頭がハッスルマッスルして、気付けば絶叫しながらパン工場に走り込んでいたのデス。そうしたらそこではアンパンをmakeしていて、わたしはそこにつっこみました。するとなぜか、股間にだけあんこが付着しました。それがとってもcoldだったので、わたしは次第に落ち着いてきマシタ。そうしたら従業員が段ボールが入ったと叫んでいたので、お礼に私のあんこを棒状に練り上げて、ほじくり出してあげたのデース!」
マ「…………そ、それはすごいわね」
ミ「何ちょっと引いてるんデスカ。hurry up!もう一軒飲み直しマスよ!」
マ「…そうね。できれば北朝鮮の方も聞こうかしら」
全く動じずにグリーン先生についていく、やっぱりすごいマリーベル様だった。