紅潮
さよならを引きずって
歩いていけと言う
微かに吹く風を慰めとして
破れたジーンズがただ痛々しいほど
穴を覗かせて
血溜まりができあがる
赤くなる頬をつねったとしても
夢ではないから
辛くはね返る
こんなときに限って
生きていることを実感する
辿る足はどこへやら
行ってきますを告げたあの場所から
一体どのぐらい距離を空けたんだろう
ただいまも言えずに
このまま擦り歩くのかな
赤く染まる
さよならを引きずってでも走ろう
待っていたかもしれない
いつかの貴方のために
微かに吹く風を慰めとして