第二話
第二話
その後、二人で教室にまで行き授業が始まる。
「魔法と言うのは私達人間族の中にいるヒュドラ=ロープスと言う微生物が出すエネルギーを使い魔法を出すことができるのです」
(人間の中にいる微生物か...気色が悪いな...)
そう思いながらグレイズはペンを走らせる。
『この学校の頂点に君臨するかもしれませんね』
ゲイルが言った言葉が脳にこびりついて離れない。
(頂点に君臨するか...そんなつもりないし冗談で言ったんだろうけど)
5日後。
カルハトロス刑務所特別牢獄。
「雨か...たまんねぇなぁ」
外から聞こえる雨の音を聞きながら男は呟く。
(そう言えば今日か作戦の日は...)
舌舐めずりをして石で作られたベッドから起きる。
頑丈な鉄の扉が叩かれる。
「リール、食事だ」
扉が少し開きその隙間から何日間か放置したパンが投げ込まれた。
「おーおー。これは美味しそうなもので」
カビの生えたパンを拾うと頬張る。
「さてと寝るか」
同日。
インフェリオリティ教団、本部。
「今日決行するですよねナリング様」
「あぁ当然だろう我々を劣等生として追放した憎きアングリージュ魔法学校に天誅を下さねばな」
その場にいた全員が真剣な表情で中心の台に立つ男、ナリングを見つめている。
「同志たちよ!!審判の日は来た!!!我々はアングリージュ魔法学校で劣等生として名誉を傷つけられ追放された!!!しかし我々には手段がある!必ず歴史上...いや、地球上からアングリージュ魔法学校の痕跡を跡形もなく消すぞ!」
「「「「「「「おおぉーーー!!!!」」」
その場にいた全員が歓喜の声を上げる。