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小説の技術

タイトル考

作者: 一色強兵

昔、いろいろと小説のことを勉強していた頃、自ブログ用に書き上げた駄文です。

こういう考え方もありますよ、という紹介です。


小説を書こうとする場合、どこかで考えなくてはならないのはその作品名だ。

完成し発表するまでのどこで決めても構わないはずなのだが、決めたくても決められないことは多い。

プロの作家ともなれば、執筆中の題はあくまでも仮題として扱われ、発表/発売される時のタイトルは

広告宣伝効果やら、プロモーション効果などをさまざまなデータで検証し、もっとも販売量が稼げるタイトルに

差し替えられるのが常だから、実際のところ作家本人がどういう題にするか悩む必要はほとんど無いはずだが、

私のようなアマチュアともなれば、自分以外考えてくれる人間はいないのである。

ま、当初は、自分が持っているテーマ感というかヴィジョンというか、そういうものをタイトルにしてきたつもりだ。

が、自分で決めておいてこういうのもなんだが、そんな具体性に欠ける抽象的なメッセージではやはり伝わらないのである。つまり宣伝広告効果としては下の下だ。

エロ小説サイトをサーフィンしまくってみれば分かるが、世の人は宣伝広告効果を熟知している。

何がウリなのかを率直に語るタイトルのオンパレードだ。シチュエーション萌え、キャラクター萌えを自認している人なら、ひとめで自分向けの作品だと理解できるだろう。

「人妻の~」「~のあぶない放課後」などなど宣伝広告的に秀逸なタイトルならいくらでも見つかる。

ところがこういうタイトルの場合、このタイトルが執筆後に決まったものならともかく、執筆前、あるいは執筆中に決まったものとなると作家本人にとってはちょいと窮屈な思いをしているはずなのだ。要するにステレオパターンに嵌まってしまうのである。これは私のような、独創性こそうちのウリ、と考えているところにとっては致命的な問題である。どこかで見たようなシナリオなんていう評価は絶対にもらいたくないのである。

なのでそういう発展性を考慮すると、広告宣伝的キャッチコピー的タイトルはあまり使いたくない。

理想を言えば発展性が感じられてなお、伝達効率が高そうな言葉、というのが一番パーフォーマンスに優れたタイトルということになる。

実際、私の場合は、以前にもどこかで語ったが、タイトルが先に決まらないと書けない。未定で書き始めたことならいくらでもあるのだが、完成まで持っていけないのである。あるいは途中で改題した場合も中途挫折することが多い。当初の設定に甘さがあったと途中で認めざるを得なくなるからだ。

逆にいい題にめぐり合えるといろいろなエピソードが次々と湧きあがる。


いいタイトルを思いつけるかどうか、アマチュア作家には結構大事な資質かもしれない。

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