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門番ガールと読心ボーイ  作者: 甘印
5/10

第4話 VSナマタマゴ

ナマタマゴ超キレだした!!なんだあいつ火苦手なのかよ!!でも、明らかにさっきより機嫌が悪い…俺もこうしちゃいられない………隠れなければ!!頼むブロッコリー!!


「おのれナマタマゴ、覚悟しろっコリー!」


……!!くそこのアホブロッコリー!公衆の面前で……脱ぎやがった!しかもムキムキだ!明らかなパワータイプ!


「おおおおおぉ!!!!!!」


ナマタマゴは叫びながら、ブロッコリーに向けて炎を飛ばす。


「あちっ!あちっコリ!あちっコリー!!………ぬぉああああ!!!」


あちっコリあちっコリ言いながらも、ブロッコリーは果敢に距離を詰める。まさかブロッコリー…こんな遠距離タイプの敵に近接で戦おうとしてんのか!?


「そうするしかないの」

「うわっ!!」

「能力は1人に1つしか使えないの。ロッコリーはさっき見せた"体の一部のみ時間を3日前まで巻き戻す"能力を持っているから、戦闘の術は己の力だけよ」

「え…肉弾戦!?(治療したのはそういう仕組みだったのか…)てかなんで俺が考えてることわかったんだよ!」

「見てればわかるわよ、みんな最初はびっくりするからね。ロッコリーは"肉弾戦"なら誰にも負けないの」

「そうなのか…でもだいぶ熱そうだぞ?」

「大丈夫、ロッコリーは南国出身だから」

「そういう問題かよ!?」

「あちっコリー!!あちっコリーー!!」

「おるぁぁぁぁ!!!全員ぶっとばぁぁぁす!!!」

「やっちゃってくだせーナマタマゴ様!おうおぉう!」

「うぉぉぉぉ!!一生ついて行きますぜナマタマゴ様!おうおぉう!」


ドンッ!!


!?!?


「……ブロッコリーが…ナマタマゴぶっ飛ばした…」

「ナマタマゴ様ぁぁ!!おおおうおうおう!!」

「お怪我はぁぁ!!おおおうおうおう!!」

「くそぉう!!てめえロッコリー…中々いい筋肉してんじゃねえか」

「ふはっ!毎日欠かさず3時間筋トレ&アスリートフード生活続けて30年、ナメるなっコリー!」

「あんた24歳でしょうが!」

「ふう…。それよりそこのお前、さっき私のことを知らないと言ったな、冷静によく考えてみたらそんな人私見たことない。どういうことだ?」

「おいその殴られて鼻血垂らした恥ずべき格好でよく冷静に話せるな…(火が消えるとこんな落ち着くのかよ)。というかおかしくないか?俺もよく知らないけど、俺とお前は生きてる世界が違うんだろ…?それじゃあ俺がお前のこと知らなくたって…」

「え…?どういうことだ?」キョロキョロ

「お前っコリー、俺っコリーのパンチで記憶でも飛んだっコリーか?」

「は、え…えええええ!!!ここ!異世界か!!」

「今更!!!」

「今更ですぜナマタマゴ様!おうおう!」

「パイプラインはもう通過したんですぜ!おうおう!」


こいつやっぱ馬鹿だ…!!自分が異世界に飛んだことに気づいてなかったのか…?


「ゴホン!!とりあえず…お前。私たちの事を知った異世界人という事だな」

「お、おうそうだよ…」

「…じゃあお前、ここで消しとくか」


ゾワゾワゾワゾワゾワゾワ………

全身に感じたことの無い寒気を感じる。向けられたことの無い強い殺意。さっきまであんなふざけた男だったとは思えないオーラ。

こいつ本当は………めちゃくちゃ強いんじゃ…?


「……お別れだ、異世界人」

「!!!!」

「くそ!間に合わないっコリー!!逃げるっコリー!」

「避けて!!」


目の前から巨大に広がった炎の塊が、こちらに向かって来る。…これ、俺死んだ?

もはや動くことが出来なかった。ロッコリーが助けに走りしてくれたけど、もう間に合わなさそうだ。


-「私ね…修也君が心配で…」

「もうこの話、724回目だよ?」


…俺は、このままじゃだめなんだ。あの時確かに見えた、美緒の記憶。…もう美緒に心配なんかかけない。


「ねえ!逃げなってば!!」

「君っコリー!!!!」


決着は2秒で着いた。


「嘘…でしょ…?」

「何が起きた…っコリー?」


立ち込めた煙が空に広がり、徐々にその結末が姿を現す。

俺の体は、ナマタマゴが放った炎を全て跳ね除け、その圧で逆にナマタマゴを吹き飛ばしていた。


俺は"恐怖"に襲われた。

確かに魔力の存在も、俺に魔力が宿ったことも先に聞いていたから、今更驚く事でもない。でも代わりに、俺は恐怖を感じた。

もしかして人間は、絶対に触れてはいけない禁忌に触れてしまったんじゃないか…?

俺は…人間が到達しては行けない場所に…。

根拠はなくても、なぜか心でそう感じた。

その恐怖心からか、それとも魔力を使った反動からか、俺はその場で意識を失った。

修也心で何か感じがち

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