第1話
今日も惰眠をむさぼっていると妹に
大音量で起こされる。
部屋に入りたくないし俺に触れたくもないそうだ。
大音量が近所迷惑になると言ったが妹に甘い両親、特に父親は怒らなかった。
一回100V電流を流されて起こされたときはさすがに両親も怒ったが、怒り方は酷く少年院に行くようなことはするなといって怒っていた。全く妹には甘い両親だ。
食卓に行くと父親は食事を済ませ、仕事に向かっていた。
母親はしょうもないことしか言わないのでかかわるのを避けていたら、同性の妹にだけ話をするようになった。最低限の話しかせず家を出る。早く帰って来いといわれる。全く何時に帰ってきてもいいだろう。
妹を待っている同学年の幼馴染が玄関の前にいる。
俺は挨拶も返さずこっそり通り過ぎる。彼女に話しかけても無視されるからだ。
バスも電車も妹、幼馴染と一緒の便だが、離れて過ごす。
学校についても誰も話す奴はいない。
昼休み、図書室に行き真面目に図書委員の仕事を全うしようとすると働かない委員長様がおわっしゃった。
彼女は本の返却の仕事や整理の仕事を俺に丸投げし、学友とお話されている。
すると巡回してきた顧問教師に注意され
しぶしぶ仕事を進めだした。
放課後は顧問のところへ行く。
唯一まともに相手にしてもらえる人間のため報いるために雑用をこなすようにしている。
全く僕を無視する幼馴染の姉とは思えない。
しょうもない図書整理や雑務を済ませる。いつも彼女は教材作りで忙しいので雑用は一緒にやっている。彼女の仕事終わりが早ければ一緒に帰る。まともに人と会話するのはその時だけだ。
顧問の家のところに行くと幼馴染にあったが汚物を見るような眼で見られた。
顧問に異常なほど嫌われているねと言われるといつもですと返す。分かれて家に帰ると夕食を一人で食べ、風呂に入りまた明日が始まる。